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こんにちは、『ラクして暮らす』運営者のやすです。
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千葉に引っ越すんだけど、「水道水が美味しくない県の2位」って見ちゃった…。これ、ほんとなの?
その順位、水を検査した結果じゃなくて住んでる人に聞いたアンケートの結果なんだ。しかも千葉県が住民モニターに聞いた最新の調査だと、7割超が「おいしい」寄りに答えてるよ。
あるメーカーの全国調査で、千葉県は水道水を「美味しいと感じない」と答えた人の割合が全国2位(71.0%)でした。
*パナソニック調べ「水道水に関する全国調査」(2024年2月15日発表・調査は2024年1月・20〜59歳の各都道府県100人 計4,700人・インターネット調査・楽天インサイト実施)から抜粋(2026年8月12日確認)
いっぽう、水をつくっている千葉県が令和7年度に住民モニターへ聞いた調査では、「おいしい」寄りの回答が74.2%でした。
このギャップの正体と、千葉市の水道水が実は「県の水」だった事実を、公式データで検証します。
- 千葉市の水道水は、市民の約95%が千葉県営水道のつくった水だということ
- 「美味しいと感じない県2位」の正しい読み方と、県の公式モニターの74.2%
- 千葉市の蛇口の硬度の実測値(48〜112mg/L)と、東京とほぼ同水準だという事実
- 昭和55年に千葉市内の柏井浄水場で始まった高度浄水処理のこと
- 「まずい」と感じる理由の内訳(水温・塩素臭・過去のイメージ・建物)と今日できること
それでは、くわしく見ていきましょう。
目次
- 1.結論:千葉市の水道水は飲める。「まずい」の正体はイメージ・水温・硬度
- 1.1.「まずい」と言われる理由は、水質基準の中身とは別のところにある
- 1.2.読者タイプ別に、先に言い切っておきます
- 2.「まずい」イメージはワースト級。でも実飲データとは食い違う
- 2.1.パナソニック調べで千葉県は「美味しいと感じない」割合の全国2位
- 2.2.千葉県の公式モニターでは74.2%が「おいしい」寄りに答えている
- 2.3.昔の公式調査では6割超が「おいしくない」と答えていた
- 3.実は千葉市の水道水は「千葉市」が作っていない——市民の約95%は“県の水”
- 3.1.千葉市の水道は3つの事業体が担当している
- 3.2.市営エリアの水も、大半は「県営水道から買った水」だった
- 3.3.なぜこうなったのか——県営水道が最初に給水した都市が千葉市だった
- 4.あなたの蛇口はどの水道?30秒でできる判定
- 4.1.①住所で判定する(いちばん速い)
- 4.2.②検針票と、③問い合わせ先
- 4.3.料金は2026年4月から、市営も県営も同じ
- 5.水源は9割が利根川水系。県自身が「汚れの度合いが高い」と認めている
- 5.1.約9割が利根川水系、約1割が養老川水系
- 5.2.県は「汚れの度合いが高い」と自分で書いている
- 5.3.利根川の水は約100kmを運ばれてくる
- 6.それでも飲める理由①:「全国に先駆けた」高度浄水処理は千葉市内にある
- 6.1.昭和40年代半ば、印旛沼のかび臭から始まった
- 6.2.昭和55年4月、柏井浄水場で「全国に先駆けて」高度浄水処理を開始
- 6.3.逆転劇の年表で見る、千葉市の水道
- 6.4.オゾンと粒状活性炭で「におい」を分解する仕組み
- 6.5.ただし、ここで取れるのは「におい」だけ
- 7.それでも飲める理由②:200項目超の検査と「基準の10分の1」の独自目標
- 7.1.52項目の基準検査と、魚による常時監視
- 7.2.かび臭は「基準の10分の1」を自分に課している
- 7.3.安全の基準とは別に、「おいしい水」の目標も持っている
- 7.4.検査地点と、不安の数字
- 8.硬度の実測値:千葉市の蛇口は48〜112mg/L。「千葉だけ硬い」は俗説だった
- 8.1.千葉市の蛇口の硬度は48〜112mg/L(令和6年度)
- 8.2.県公式は「硬度80mg/L程度=中程度の軟水」と説明している
- 8.3.「千葉だけ硬い」は俗説。東京とほぼ同水準だった
- 8.4.全国平均は約49mg/L。全国では高め、関東ではふつう
- 8.5.市営水道エリアと、県内でもっと硬い地域
- 9.それでも「まずい」と感じる理由と、今日からできる対処
- 9.1.おいしくない理由の1位は「生ぬるいから」(50.0%)
- 9.2.2位は塩素臭(35.7%)。県は低減化の試験までしている
- 9.3.3位以下:過去のイメージ(20.2%)と、建物の設備
- 9.4.今日からできること
- 10.住民のリアルな声:悪い声も良い声も両方ある
- 10.1.悪い声①:引っ越してきた人ほど、差を感じている
- 10.2.悪い声②:髪の毛と泡立ちの話
- 10.3.悪い声③:県の公式モニターに寄せられた自由意見
- 10.4.良い声も、同じ公式調査に載っている
- 10.5.硬度についての、落ち着いた声
- 11.千葉市の水道水についてよくある質問
- 11.1.Q1.自分の家がどの水道なのか、どうやって調べる?
- 11.2.Q2.若葉区の御成台だけ四街道市の水道なのはなぜ?
- 11.3.Q3.水質検査の結果はどこで見られる?
- 11.4.Q4.マンションだと味が違うことがある?
- 11.5.Q5.異臭がしたら、どこに連絡すればいい?
- 12.まとめ:千葉市の水道水は飲める。そのうえで、自分の水道を知ることから
結論:千葉市の水道水は飲める。「まずい」の正体はイメージ・水温・硬度
千葉市の各家庭に届いている水道水は、水道法にもとづく水質基準の検査を受けた水です。
千葉県は検査の内容をこう説明しています。
「水道法に基づいて、52項目の水質基準項目の検査や、水質自動監視装置による毎日検査(色・にごり・消毒の残留効果)を実施しているほか、水源から蛇口にいたるまで、水質基準項目等、200を超える項目の検査を実施しています。」
*千葉県「水のQ&A その15」(更新日:令和8年4月1日)から抜粋(2026年8月12日確認)
先に立ち位置を書いておくと、この記事の筆者は千葉市に住んでおらず、現地の蛇口の水を飲んで確かめたわけではありません。
書いているのは千葉県・千葉市などが公開している数字と原文だけで、確認日はすべて2026年8月12日です。
「まずい」と言われる理由は、水質基準の中身とは別のところにある
大事なのは、「安全かどうか」と「おいしいと感じるかどうか」が別の話だということです。
水質基準は安全のための線引きで、味の好みまでは決めていません。
では、なぜ「千葉の水道水はまずい」という声が消えないのか。
県が住民に聞いた公式調査を読むと、理由はおおむね次の4つに整理できます。
- 水温…令和7年度モニターで「おいしくない理由」の1位は「水温が高く、生ぬるいから」(50.0%)
- 塩素のにおい…同2位は「塩素臭い」(35.7%)
- 過去のイメージ…「過去のおいしくないイメージがあるから」が20.2%
- 建物の設備…受水槽式のほうが「その他の異臭がする」という回答が直結式より高い
*千葉県「令和7年度 水道局インターネットモニターアンケート調査結果」から抜粋(2026年8月12日確認)
硬度も後半でくわしく見ますが、先に答えを言うと、千葉市の蛇口で測った硬度は東京都が公表している数値とほぼ同じ水準でした。
読者タイプ別に、先に言い切っておきます
- いま千葉市に住んでいて不安な人…水は基準の検査を受けたものが届いています。まず自分の家が県営・市営・四街道市営のどれかを確認してください。窓口も検査結果のページも、そこで変わります
- これから千葉市に引っ越してくる人…悪い口コミの主語は、ほとんどが「引っ越してきた人」です。前に住んでいた土地との差を感じやすい、という話だと受け取ってください
- 味やにおいが気になる人…県の調査で1位に挙がった理由は「生ぬるい」でした。お金をかける前に、冷やして飲むところから試す価値があります
「まずい」イメージはワースト級。でも実飲データとは食い違う
まず、多くの人が入口にしている「ランキング」の話から片づけます。
パナソニック調べで千葉県は「美味しいと感じない」割合の全国2位
元になっているのは、パナソニックが2024年2月15日に発表した全国調査です。
「一方で、「美味しいと感じない」割合は、1位 沖縄県(75.0%)、2位 千葉県(71.0%)、3位 大阪府(62.0%)となりました」
*パナソニック調べ「水道水に関する全国調査」(2024年2月15日発表・調査は2024年1月・20〜59歳の各都道府県100人 計4,700人・インターネット調査・楽天インサイト実施)から抜粋(2026年8月12日確認)
これは「まずい水ランキング」ではなく、「水道水を美味しいと感じない」と答えた人の割合が高かった順で、千葉県はその2位(71.0%)だった、というのが正しい読み方です。
この2位という順位は、水を検査して決めた水質の順位ではなく、住んでいる人に聞いた主観のアンケートの結果です。
調査は20〜59歳の男女に各都道府県100人ずつ、合計4,700人へのインターネット調査で、実施したのは楽天インサイト、公表しているのはパナソニックです。
つまりこの数字が示しているのは「千葉県に住む人が自分の家の水道水をどう感じているか」という印象の集計であって、水のきれいさを測った成績表ではありません。
えっ、じゃあ「2位」って水の検査結果じゃなくて、みんなの気分の集計ってこと?
そういうこと。そう感じてる人が多いのは事実だから軽く見ちゃダメだけど、「水質が全国2位で悪い」って意味じゃないのは押さえておこう。
千葉県の公式モニターでは74.2%が「おいしい」寄りに答えている
いっぽうで、水をつくっている千葉県自身も、住民に味の感想を聞いています。
令和7年度のインターネットモニターアンケート(2025年6〜7月実施・回答543人)の結果がこちらです。
回答 | 割合 |
|---|---|
おいしい | 16.7% |
まあまあおいしい | 57.5% |
「おいしい」寄りの合計 | 74.2% |
おいしくない | 15.5% |
*千葉県「令和7年度 水道局インターネットモニターアンケート調査結果」から抜粋(2026年8月12日確認)
さきほどの「美味しいと感じない71.0%」とは、まるで逆の絵に見えます。
ただし、この2つを「どっちが本当か」と戦わせるのは間違いです。
パナソニックの調査は各都道府県100人ずつのインターネット調査、県のモニターは県営水道のモニターとして自主的に応募した人の回答で、母集団が別物だからです。
昔の公式調査では6割超が「おいしくない」と答えていた
さらにさかのぼると、千葉県はもっと厳しい数字も自分で公表しています。
水道の計画をつくる際に実施したモニターアンケートでは、6割を超える人が「おいしくない」と答えていました(62.7%)。
*千葉県「モニターアンケート調査結果」(水道の計画策定時の資料・実施年の記載なし)から抜粋(2026年8月12日確認)
ただし古いほうは計画策定時の調査で資料に実施年の記載がなく、新しいほうは令和7年度のインターネットモニターなので、この62.7%と74.2%を並べて「改善した」と足し引きすることはできません。
それでも、昔の公式調査では6割超が「おいしくない」と答えていて、最近の公式モニターでは7割超が「おいしい」寄りに答えている。
県が住民に味を聞き続けてきた歴史そのものが、この街の水道の物語になっています。
実は千葉市の水道水は「千葉市」が作っていない——市民の約95%は“県の水”
ここがこの記事の心臓部です。
千葉市は千葉県の県庁所在地で、政令指定都市でもあります。
ふつうに考えれば「千葉市の水道局が水をつくって配っている」と思いますよね。
千葉市の水道は3つの事業体が担当している
千葉市営水道のホームページには「千葉市の水道は、千葉県、千葉市、四街道市の3つの水道事業体が担当しております。」と書かれています。
しかも、その割合がかなり極端です。
事業体 | 給水人口 | 割合 | おもな区域 |
|---|---|---|---|
千葉県営水道 | 910,466人 | 約95% | 中央区・花見川区・稲毛区・美浜区の全域+若葉区・緑区の一部 |
千葉市営水道 | 44,884人 | 約4.7% | 緑区・若葉区の一部 |
四街道市営水道 | 2,123人 | 約0.2% | 若葉区 御成台1〜4丁目 |
*千葉市「千葉市営水道ホームページ」/千葉市「千葉市営水道の事業概要」(令和7年3月31日現在)から抜粋(2026年8月12日確認)。割合は給水人口の合計957,473人に対する当ブログの計算です
千葉市の水道水は、市民の約95%が「千葉県」のつくった水です。
県庁所在地であり政令指定都市でもあるのに、市の水道局が給水しているのは市民の約5%だけ。
面積で見ると県営水道の給水区域が約70%(190.93km²)、市営が約30%(80.28km²)、四街道市営が0.2%(0.56km²)で、市営の区域は人口密度の低い地域に広がっている形になります。
えっ、千葉市の水道なのに、95%が県の水なの…? そんなの引っ越すまで知らないよ!
これが「千葉市の水道水って誰に聞けばいいの?」問題の正体なんだ。市のサイトを一生懸命読んでも、多くの人にとっては答えが半分しか載ってないんだよね。
市営エリアの水も、大半は「県営水道から買った水」だった
さらに驚くのが、残り約5%の市営水道エリアでも、水の大半は千葉市が自分でつくったものではないという点です。
千葉市の水質検査計画には「平川浄水場、大木戸浄水場は、県営水道から浄水受水しており、塩素滅菌処理の再調整を行っています」「高根給水場は、地下水の利用はなく、県営水道からの浄水受水だけ」と書かれています。
「浄水受水」とは、浄水場でつくり終わった水をそのまま買って受け入れることで、原水を自分で処理するのではなく完成品を仕入れているイメージです。
区分 | 施設 | 計画給水量 |
|---|---|---|
県営水道からの受水 | 平川浄水場 | 7,000m³/日 |
県営水道からの受水 | 大木戸浄水場 | 18,700m³/日 |
県営水道からの受水 | 高根給水場 | 6,000m³/日 |
市の自前の地下水源 | 土気・更科・ちばリサーチパークの3浄水場 | 合計3,000m³/日 |
*千葉市「令和8年度 水質検査計画」から抜粋(2026年8月12日確認)
受け入れる側の合計が31,700m³/日、自前の地下水源が合計3,000m³/日で、計画の数字では県から買っているほうが10倍以上ある計算になります(当ブログの計算)。
ただし、いま並べたのは「計画給水量」で、実際に1年でどれだけ使われたかという実績値ではありません。
実績ベースの内訳は当ブログでは確認できなかったので、「実績でも大半が県の水」とまでは書きません。
なぜこうなったのか——県営水道が最初に給水した都市が千葉市だった
この構造は90年前からのものです。
千葉県のページには、水道が始まる前の状況が「昭和8年の調査では、井戸水の3分の2が飲料水には不適と判定されました」と記録されています。
そして県は「神奈川県に次いで昭和9年3月31日内務省から水道布設認可を得ました」と書き、その2年後に「昭和11年6月、最初に工事の完了した千葉市に給水を開始しました。」と続けています。
*千葉県「水道のあゆみ」から抜粋(2026年8月12日確認)
千葉市は、千葉県営水道がいちばん最初に水を届けた街だったということです。
いっぽう市営水道について、千葉市は「千葉市水道事業は、昭和44年7月に千葉市と旧土気町が合併し、旧土気町が行っていた土気町簡易水道事業、大椎・板倉地区簡易水道事業、越智地区簡易水道事業を引き継いで発足しました。」と説明しています。
*千葉市「千葉市営水道の事業概要」から抜粋(2026年8月12日確認)
市営水道の出発点は合併で引き継いだ簡易水道で、だから緑区・若葉区の一部という、いまの形になっています。
そして現在の千葉県営水道は、給水区域が11市、給水人口は3,093,756人(令和7年3月末)で、浄水場は柏井・北総・福増・ちば野菊の里の4か所と15の給水場(分場)で構成されています。
*千葉県「水道事業の統計」/千葉県「浄水場等の施設」から抜粋(2026年8月12日確認)
300万人規模の巨大な水道の一部として、千葉市の蛇口はつながっています。
あなたの蛇口はどの水道?30秒でできる判定
自分がどの事業体の水を飲んでいるかを間違えると、読むページも電話する番号も全部ずれてしまいます。
①住所で判定する(いちばん速い)
お住まい | 判定 |
|---|---|
中央区・花見川区・稲毛区・美浜区 | 全域が千葉県営水道 |
若葉区・緑区 | 町名によって県営と市営に分かれる |
若葉区 御成台1〜4丁目 | 四街道市営水道 |
*千葉市「千葉市営水道の事業概要」から抜粋(2026年8月12日確認)
4つの区にお住まいの人は、ここで判定が終わります。
問題は若葉区と緑区で、こちらは町名で分かれるため、千葉市が用意している区ごとの給水区域ページで町名を探すことになります。
そして、ここに落とし穴があります。
北谷津町・下田町・大草町・金親町の4つの町は、同じ町内で県営と市営に分かれています。
市の給水区域のページでも「一部」という表記になっている町なので、この4町は町名だけでは判定できません。
*千葉市「若葉区の給水区域」から抜粋(2026年8月12日確認)

②検針票と、③問い合わせ先
県営水道の場合、届くのは「使用水量のお知らせ」という書類で、県水お客様センターの電話番号(0570-001-245)が印字されています。
市営水道の場合は、検針票や納入通知書が届きます。
事業体 | 連絡先 |
|---|---|
千葉県営水道 | 県水お客様センター 0570-001-245 |
千葉市営水道 | 料金徴収委託会社 スカイアクアサービス緑営業所 043-294-1771 |
四街道市営水道 | 上下水道部経営業務課 043-421-3683 |
*千葉市「千葉市営水道ホームページ」から抜粋(2026年8月12日確認)
引っ越しの手続きも、料金の相談も、水の異変も、すべてこの3つのうち自分の事業体に連絡することになります。
料金は2026年4月から、市営も県営も同じ
「どっちの水道かで水道代が変わるの?」という心配もあると思いますが、結論、変わりません。
2026年4月から、千葉市営水道と千葉県営水道の料金表は同じ内容になっていて、基本料金は口径13mmで470円、従量料金は1〜10m³が1m³あたり67円(いずれも税抜)です。
*千葉市「水道料金の改定」/千葉県「水道料金の見直し」から抜粋(2026年8月12日確認)
さらに市営水道には物価高騰対策の特別減免があり、令和8年7月から12月の検針分について水道料金の20%が減免されます(申請不要)。
*千葉市「水道料金の改定」から抜粋(2026年8月12日確認)
県営水道の側に同じ減免があるかどうかは当ブログでは確認できなかったので、県営エリアの人は県水お客様センターで確認してください。
住所で分からなかったら、検針票を見るか電話ってことね。番号メモしておこ。
そう! とくに北谷津町・下田町・大草町・金親町の4つは町の中で分かれてるから、自己判断しないで確認してね。
水源は9割が利根川水系。県自身が「汚れの度合いが高い」と認めている
「千葉の水はまずい」という話の根っこには、たいてい水源のイメージがあります。
約9割が利根川水系、約1割が養老川水系
千葉県は水源について「千葉県営水道の水源は、ほとんどが「利根川水系(江戸川、利根川、印旛沼)」に依存しています(約9割)。」と説明しています。
「また、県内の水源としては、「養老川水系(養老川:高滝ダム湖)」から取水しています(約1割)。」とも書かれています。
*千葉県「水のQ&A その4」から抜粋(2026年8月12日確認)
県は「汚れの度合いが高い」と自分で書いている
驚いたのはここで、千葉県は自分の水源の水質についてかなり踏み込んだ書き方をしています。
「千葉県営水道が利用している「水源」のうち、湖や沼(印旛沼、高滝ダム湖)の水質は、全国的に見ても汚れの度合いが高いのが特徴です。河川(利根川、江戸川)の水質は、湖や沼(印旛沼、高滝ダム湖)と比べ、汚れの度合いが低いものの、良好とはいえないのが現状です。」
これは他人の批判ではなく、水をつくっている県自身が公式ページに書いている文章です。
水源 | 指標 | 数値 |
|---|---|---|
江戸川中流 | BOD | 2.1mg/L |
利根川下流 | BOD | 1.6mg/L |
印旛沼 | COD | 13mg/L |
高滝ダム湖 | COD | 6.9mg/L |
*千葉県「水のQ&A その4」(更新日:令和7年11月21日)から抜粋(2026年8月12日確認)。同ページに参考として示されている令和5年度公共用水域水質測定結果(令和7年6月・環境省)の数値です
川にはBOD、湖や沼にはCODという別々の指標が使われている点にはご注意ください。
県のページでは、数字の大きい湖や沼のほうを「汚れの度合いが高い」側として説明しています。
印旛沼については県の環境部局も「昭和30年代以降の都市化の影響により水質が悪化し、環境基準を達成していない状況が続いています」と書いています。
*千葉県「印旛沼」から抜粋(2026年8月12日確認)
県は、水源がきれいだとは言っていません。
そのうえで「だから何をしているか」を書いているのが、千葉県のページの特徴です。
水をつくってる県が「汚れの度合いが高い」って自分で書いてるの…? それ、逆に不安になるんだけど。
わかる。でもこの後に「だからこうしてます」って対策がセットで書いてあるんだ。隠さずに出してくれてるほうが、実は調べやすいんだよ。
利根川の水は約100kmを運ばれてくる
水資源機構によると、利根川の水を房総半島の南へ運ぶ房総導水路は全長が約100kmで、途中に4か所のポンプ場があります。
*水資源機構「房総導水路の断面図」から抜粋(2026年8月12日確認)
そして千葉市営水道も、緑区側でこの房総導水路に参画しています。
*千葉市「千葉市営水道の事業概要」から抜粋(2026年8月12日確認)
県営でも市営でも、利根川の水が長い距離を運ばれて千葉市に届いている構図は共通しています。
それでも飲める理由①:「全国に先駆けた」高度浄水処理は千葉市内にある
水源が良好とはいえない、と県自身が書いている。
では、その水がどうやって飲める水になっているのか。
昭和40年代半ば、印旛沼のかび臭から始まった
千葉県のページには、問題が起きた当時の状況がそのまま書かれています。
「柏井浄水場の水源は利根川と印旛沼です。このうち印旛沼は水質の悪化により昭和40年代半ば以降かび臭問題が発生したため、粉末活性炭注入で対応していましたが、完全にかび臭を除去することはできませんでした。」
*千葉県「高度浄水処理について」から抜粋(2026年8月12日確認)
粉末活性炭を入れても完全には取り切れなかった、とまで書いてあります。
つまり「千葉の水道水はまずい」と言われはじめた時代の記憶には、実際の根拠があったということです。
昭和55年4月、柏井浄水場で「全国に先駆けて」高度浄水処理を開始
そこで県が打った手が、高度浄水処理でした。
「柏井浄水場東側施設に、オゾン処理施設と粒状活性炭処理施設を導入し、昭和55年4月に全国に先駆けて高度浄水処理を開始しました。」
*千葉県「高度浄水処理について」(更新日:令和6年5月8日)から抜粋(2026年8月12日確認)
ここは慎重に書きます。
「全国に先駆けて」は千葉県が自分のページで使っている表現で、当ブログでは全国で何番目だったのかを第三者の資料で裏取りできていません。
この記事では、県公式の表現である「全国に先駆けて」のまま紹介します。
そのうえで、比べられる相手がひとつあります。
東京都水道局は公式のよくある質問で「東京都水道局では、平成25年10月に利根川水系の全ての浄水場(金町、三郷、朝霞、三園、東村山浄水場)に高度浄水処理を導入し」と説明しています。
*東京都水道局「よくある質問」から抜粋(2026年8月12日確認)
柏井浄水場が高度浄水処理を始めたのは、昭和55年4月です。
東京都が利根川水系の全浄水場で導入を完了した平成25年10月より、33年早い年です。
そしてこの柏井浄水場の住所は千葉市花見川区柏井町430で、給水能力は1日530,000m³。
*千葉県「柏井浄水場」から抜粋(2026年8月12日確認)
千葉市の水は、千葉市内にある浄水場でつくられているということです。
逆転劇の年表で見る、千葉市の水道
年 | 出来事 |
|---|---|
昭和8(1933)年 | 井戸水の3分の2が「飲料水には不適」と判定される |
昭和11(1936)年 | 千葉県営水道が、最初の給水先として千葉市へ給水開始 |
昭和40年代半ば〜 | 印旛沼の水質悪化により、かび臭問題が発生 |
昭和55(1980)年4月 | 柏井浄水場東側施設で「全国に先駆けて」高度浄水処理を開始(県公式の表現) |
平成5(1993)年6月 | 福増浄水場で高度浄水処理を開始 |
平成19(2007)年10月 | ちば野菊の里浄水場で高度浄水処理を開始 |
平成25(2013)年10月 | 東京都が利根川水系の全浄水場に高度浄水処理を導入完了 |
令和8(2026)年8月 | 残留塩素低減化試験(8月17日〜28日・ちば野菊の里浄水場の配水区域=千葉市外) |
*千葉県「高度浄水処理について」/千葉県「水道のあゆみ」/東京都水道局「よくある質問」/千葉県「残留塩素低減化試験」から抜粋(2026年8月12日確認)

井戸水の3分の2が飲めないと判定された街が、かび臭に苦しみ、そこから高度浄水処理に踏み切る。
年表にすると、けっこうな逆転劇です。
オゾンと粒状活性炭で「におい」を分解する仕組み
県は仕組みも図つきで説明していて、「オゾン接触池:においのある水にオゾンを通すと、においが分解されます」「活性炭吸着池:さらに活性炭にくっついて、においが取り除かれます」と書かれています。
*千葉県「高度浄水処理について」から抜粋(2026年8月12日確認)
まずオゾンでにおいの元を分解し、次に活性炭でくっつけて取り除く、という2段構えです。
また県は、高度浄水処理を導入していない浄水場でも粉末活性炭による処理を行っていると説明しています。
*千葉県「水のQ&A その4」から抜粋(2026年8月12日確認)
ただし、ここで取れるのは「におい」だけ
県が高度浄水処理の効果として説明しているのは「におい」の分解と吸着であって、硬度を下げるとは書かれていません。
県の説明に出てくるのは「においが分解されます」「においが取り除かれます」という言葉だけです。
ですので読者側も、においの話は高度浄水処理のページを、水の硬さの話は水質検査結果のページを、と分けて読む必要があります。
「かび臭は解決したはずなのに、まだまずいと言われる」というギャップは、この2つが別の話だから起きています。
それでも飲める理由②:200項目超の検査と「基準の10分の1」の独自目標
52項目の基準検査と、魚による常時監視
千葉県は水道法にもとづく52項目の水質基準項目の検査に加えて、水源から蛇口まで200を超える項目の検査を実施していると説明しています(原文は冒頭で引用したとおりです)。
さらに独特なのが、入口の監視体制です。
「取水場には、毒物監視を主目的とした『原水水質自動監視装置』や、魚類による『原水水質監視水槽』を設置し、常時水質監視を行っております。」
*千葉県「水のQ&A その15」から抜粋(2026年8月12日確認)
機械だけでなく、魚のいる水槽でも川から取ってきた水を常時見張っているということです。
かび臭は「基準の10分の1」を自分に課している
かび臭の原因物質である2-MIBとジェオスミンは、どちらも水質基準が10ng/L以下ですが、千葉県は蛇口で1ng/L以下という独自目標を掲げています。
*千葉県「水のQ&A その16」から抜粋(2026年8月12日確認)
国の基準の10分の1を、しかも「浄水場を出るとき」ではなく「蛇口で」という置き方にしています。
安全の基準とは別に、「おいしい水」の目標も持っている
県が公開している給水栓(蛇口)の水質検査結果を開くと、目標が二本立てになっているのが分かります。
- 水質基準…硬度は300mg/L以下
- 「おいしい水」の目標…硬度は10〜100mg/L
*千葉県「令和6年度 給水栓水質検査結果(柏井浄水場系)」から抜粋(2026年8月12日確認)
安全のための線(300mg/L以下)と、おいしさのための線(10〜100mg/L)を分けて持っているということです。
検査地点と、不安の数字
千葉市内の給水栓の検査地点は、検見川町・轟町・都賀の台・小倉台・千城台東・大宮町・星久喜町・旭町の8か所で、検査結果は系統別に毎年度PDFで公表され、毎日検査は1日1回以上行われています。
*千葉県「水質検査結果」から抜粋(2026年8月12日確認)
市営水道については、千葉市は自前の水質検査施設を持たず、登録を受けた外部の検査機関に委託しています。
*千葉市「水質検査」から抜粋(2026年8月12日確認)
委託だから手を抜いている、という意味ではなく、登録検査機関に出すのも法律にもとづく正式なやり方のひとつです。
最後に、県が自分で測っている「不安」の数字も置いておきます。
令和6年度のモニター調査では水道水の安全性に不安を感じる人が9.5%で、その理由の1位は「水源が汚れているから」で39.2%でした。
*千葉県「水のQ&A その4」から抜粋(2026年8月12日確認)
不安の理由の1位が、県自身が「汚れの度合いが高い」と書いている水源だった、というつながりになっています。
検査の項目が200超えで、魚まで見張ってるんだ…。ちょっと安心したかも。
水源の弱点を隠さずに書いて、そのぶん監視と処理を厚くしてる構図だね。ここまで分かったら、次はいよいよ硬度だよ!
硬度の実測値:千葉市の蛇口は48〜112mg/L。「千葉だけ硬い」は俗説だった
お待たせしました、「千葉の水は硬い」「日本トップクラス」という噂の答え合わせです。
千葉市の蛇口の硬度は48〜112mg/L(令和6年度)
千葉県は、給水栓(実際の蛇口)で測った硬度を系統別に公開しています。
系統 | 測定地点 | 硬度の幅(mg/L) |
|---|---|---|
柏井浄水場系 | 千葉市内7地点+船橋市1地点 | 56〜95 |
誉田給水場系ほか | すべて千葉市内 | 48〜112 |
*千葉県「令和6年度 給水栓水質検査結果(柏井浄水場系)」/千葉県「令和6年度 給水栓水質検査結果(誉田給水場系ほか)」から抜粋(2026年8月12日確認)
年間を通して見ると48〜112mg/Lの範囲に収まっていて、この記事では広いほうの48〜112mg/Lを千葉市の実測レンジとして扱います。
面白いのは季節の動きで、柏井浄水場系のデータは冬(12月)に高く、夏から秋(9月)に低いという傾向が出ています。
同じ蛇口でも季節で数字が動くので、「前に飲んだときと味が違う気がする」という感覚には、こうした背景があるかもしれません。
なお、令和7年3月に記録された112mg/Lは県の「おいしい水」の目標(硬度10〜100mg/L)を上回った回でしたが、水質基準の300mg/L以下にはまったく届いていません。
県公式は「硬度80mg/L程度=中程度の軟水」と説明している
県自身は、自分の水の硬度を「豆知識」のページでこう説明しています。
「千葉県営水道の『水道水』は、硬度が80mg/L程度※だから、中程度の『軟水』に分類されるよ。※令和5年度の平均値」
*千葉県「水の豆知識 その2」(更新日:令和6年11月23日)から抜粋(2026年8月12日確認)
当ブログでは硬度の区分に世界保健機関(WHO)の基準を使っていて、硬度120mg/L未満が軟水、120mg/L以上が硬水という分け方です。
*名古屋市上下水道局「なごやの水の硬度は?軟水?硬水?」から抜粋(2026年8月12日確認)
この基準に当てはめると、千葉市の実測値48〜112mg/Lはすべて軟水の範囲に入り、県の言う「中程度の軟水」とも矛盾しません。
「千葉だけ硬い」は俗説。東京とほぼ同水準だった
SNSでは「千葉の水道水の硬度が 全国トップクラスで高いって 以外と知らない人多いみたい…」という投稿が広がっていました(※「以外と」は原文ママ)。
*Threads @cafe.osanpo(2026年5月8日投稿)から引用(2026年8月12日確認)
この投稿には「いいね」が601件ついていて、それだけ多くの人が「そうなんだ」と受け取ったということになります。
では、隣の東京はどうなのか。
東京都水道局は「東京の水道水は、季節や水系により異なりますが、概ね50から100mg/L程度と適度に含まれています。」と公式に書いています。
*東京都水道局「よくある質問」から抜粋(2026年8月12日確認)
東京が概ね50〜100mg/L、千葉市の実測が48〜112mg/L。
「千葉だけ水道水の硬度が高い」は、公式の実測値で見るかぎり成り立ちません。
しかも東京都のページにも「季節や水系により異なります」と書かれていて、季節で動く点まで同じでした。
▶ 東京の水道水は飲める?水道局の公式データと「まずい」の正体
ちなみに「硬水地域ベスト3」といった出典のない順位づけの伝聞には、千葉と並んで埼玉もよく登場します。
同じ利根川水系から水を取っているさいたま市も、公式データで検証しました。
▶ さいたま市の水道水はまずい?飲める?埼玉の硬度とランキングの真相を公式で検証
全国平均は約49mg/L。全国では高め、関東ではふつう
「でも全国平均より高いのでは?」という疑問には、正直に二段構えで答えます。
東京大学が2021年に発表した調査によると「単純に平均をとった日本の水道水の硬度の平均は48.9 mg/L」で、同じ資料には「関東地方の硬度が高い傾向」があるとも書かれています。
*東京大学の調査(2021年発表)から抜粋(2026年8月12日確認)
- 全国と比べると…全国平均が約49mg/Lで県公式の千葉県営水道が80mg/L程度なので、千葉は高めの部類に入る
- 関東の中では…東京とほぼ同水準で、とくに突出してはいない
「千葉は全国平均より高め」は事実に近く、「千葉だけが飛び抜けて硬い」は成り立たない、というのが公式データから言える範囲です。
市営水道エリアと、県内でもっと硬い地域
市営水道のエリアについても、千葉市が浄水場ごとの検査結果を公表しています。
浄水場系統(令和8年6月) | 硬度(mg/L) |
|---|---|
平川浄水場系 | 99〜100 |
土気浄水場系 | 78 |
*千葉市「平川浄水場 水質検査結果(令和8年6月)」/千葉市「土気浄水場 水質検査結果(令和8年6月)」から抜粋(2026年8月12日確認)
これは令和8年6月の1か月分の数値で、1年を通したレンジは当ブログでは確認できませんでした。
それでも、この月の数字を見るかぎり県営エリアと大きくかけ離れておらず、どちらも軟水の範囲(120mg/L未満)です。
もうひとつ、千葉県内には千葉市より硬度の高い地域もあります。
かずさ水道広域連合企業団が公表している令和7年度の木更津市の給水栓の検査結果では、系統別の平均が90〜129mg/Lで、いちばん高い富来田第二系は平均129mg/L(WHOの区分では硬水)でした。
*かずさ水道広域連合企業団「令和7年度 水質検査結果(木更津市)」から抜粋(2026年8月12日確認)
ネット上には「木更津は日本一硬い」といった書き方も見かけますが、そう言い切れる公的な資料も、全国の市町村を横断で順位づけした公的なランキングも、当ブログでは確認できませんでした。
硬度が高い理由についても一次資料が無いため、この記事では実測の平均レンジ90〜129mg/Lだけを事実として書きます。
この数字も水質基準の300mg/L以下から見れば半分以下で、「県内でも地域で差がある」という話であって「危ない」という話ではありません。
じゃあ「千葉の水は硬い」って噂は、県内の一部の話が全体に広がっちゃったのかな?
その可能性はあるね。少なくとも千葉市の蛇口の実測は東京とほぼ同じだった。噂じゃなくて数字で見るの、大事だよ。
それでも「まずい」と感じる理由と、今日からできる対処
硬度は東京と同水準で、かび臭には県が「全国に先駆けて」導入したと説明する設備がある。
それでも「まずい」と感じる人はいますが、その理由も千葉県は自分で調べて公表していました。
おいしくない理由の1位は「生ぬるいから」(50.0%)
令和7年度のモニターアンケートで、水道水を「おいしくない」と答えた84人に理由を聞いた結果です(複数回答)。
おいしくない理由 | 割合 |
|---|---|
水温が高く、生ぬるいから | 50.0% |
塩素臭い | 35.7% |
味(苦みなど) | 25.0% |
過去のおいしくないイメージがあるから | 20.2% |
かび臭い | 11.9% |
*千葉県「令和7年度 水道局インターネットモニターアンケート調査結果」から抜粋(2026年8月12日確認)
1位は水質そのものではなく水温で、おいしくないと答えた人の半分が「生ぬるいから」を理由に挙げています。
裏を返せば、冷たさで印象が変わる人が相当いる、と読める結果です。
2位は塩素臭(35.7%)。県は低減化の試験までしている
塩素について県は「消毒用塩素の注入量を安全性を確保しつつ極力低くするよう努めています」と説明し、実際に残留塩素の低減化試験も行っています。
令和8年8月17日から28日にかけて、ちば野菊の里浄水場の配水区域で実施される予定です。
*千葉県「残留塩素低減化試験」(更新日:令和8年8月1日)から抜粋(2026年8月12日確認)
間違えやすいので書いておくと、この試験の対象はちば野菊の里浄水場の配水区域であって、千葉市の区域ではありません。
3位以下:過去のイメージ(20.2%)と、建物の設備
個人的にいちばん驚いたのが「過去のおいしくないイメージがあるから」(20.2%)という選択肢の存在です。
県は「昔まずかった記憶が、いまの評判を引きずっている」という現象を、自分で数えているわけです。
県のQ&Aにも「過去に発生していたかび臭の経験から、マイナスイメージが根強く残っているようです。」と書かれています。
*千葉県「水のQ&A その16」から抜粋(2026年8月12日確認)
設備の側は昭和55年に手を打ったのに、イメージのほうはいまも残っている、ということです。
もうひとつ、住んでいる建物の要因もあります。
計画策定時のモニター調査には「給水方式別では、受水槽式で『その他の異臭がするから』が33.7%と直結式11.7%に比べ高くなっている。」という記述がありました。
*千葉県「モニターアンケート調査結果」(水道の計画策定時の資料・実施年の記載なし)から抜粋(2026年8月12日確認)
受水槽式では「その他の異臭がするから」が33.7%で、直結式の11.7%の約3倍でした。
受水槽式はいったん建物のタンクに水をためてから各部屋に配る方式、直結式は水道管から直接各部屋に届く方式です。
今日からできること
- ①冷やす…おいしくない理由の1位が「生ぬるいから」(50.0%)。冷蔵庫でボトルに入れて冷やすだけで印象が変わる可能性があります
- ②朝いちばんは、しばらく流してから使う…夜のあいだ配管にたまっていた水を流してから使う、という順番です
- ③建物の給水方式を確認する…受水槽式なら管理会社・大家さんへ。異臭の訴えは直結式の約3倍という調査結果があります
- ④異変を感じたら水道の窓口へ…市営水道は「異常を感じられた場合には、水道局にご相談ください。」と案内しています。県営エリアは県水お客様センター(0570-001-245)です
*千葉市「よくある質問(水道)」から抜粋(2026年8月12日確認)
この記事では、レモン汁を入れるといった出典のない民間テクは書かず、公式が案内している範囲と公式データから素直に導ける範囲だけにとどめます。
それでも足りない場合は、浄水ポットや蛇口用浄水器(本体代+カートリッジ代)、浄水型ウォーターサーバー(月額定額)、宅配型ウォーターサーバー(月額+水代)といった道具の話になります。
おいしくない理由の1位が「生ぬるいから」だったことを思い出すと、冷たい水がすぐ出るという点だけで解決してしまう人もいるはずです。
ただ、置き場所や重さで後悔する人も多いので、サイズと重さを先に確認しておくのがおすすめです。
▶ ウォーターサーバーのサイズ・重さ比較一覧|一人暮らしの部屋に置ける?を公式データで
住民のリアルな声:悪い声も良い声も両方ある
当ブログの筆者は千葉市の水道水を飲んでいないので、ここに載せるのはネット上で公開されている第三者の投稿を、原文のまま投稿日と出典つきで引用したものです。
悪い声①:引っ越してきた人ほど、差を感じている
悪い評価を書いている人の多くは、他の土地から引っ越してきた人でした。
「遠方から千葉の船橋市に引っ越してきました。前の住居で使っていた浄水器を取り付け、こちらの水道水を煮沸した上で飲んだのですが、あまりの美味しくなさに驚いています。」
*Yahoo!知恵袋(質問日2023年4月10日)から引用(2026年8月12日確認)
これは船橋市の方の投稿で千葉市の話ではありませんが、これは船橋市の方の投稿で千葉市の話ではありませんが、船橋市の一部も同じ千葉県営水道の給水区域で、柏井浄水場系の給水栓検査地点(船橋市浜町)が置かれているエリアです。
千葉市の声も見てみます。
「千葉県千葉市の水道水が、とてもまずいです。千葉市の方は、そのまま飲んだり氷を作ったりしていますか?」
*Yahoo!知恵袋(質問日2018年7月19日)から引用(2026年8月12日確認)
2つに共通しているのは「前と比べて」という視点で、ずっと千葉に住んでいる人より引っ越してきた人のほうが差を感じやすい構図になっています。
悪い声②:髪の毛と泡立ちの話
硬度に関する声で多いのが、シャンプーの泡立ちや髪の手ざわりです。
「千葉住み シャンプーの泡立ちが悪い たまに名古屋へ行くけど泡立ち良くて全然違う」
*ガールズちゃんねる(2024年7月27日投稿)から引用(2026年8月12日確認)
「特に女性は洗髪で違いが良く分かると思う! 横浜千葉に住んでいた時はガピガピだった 長野の今、ツルツル✨」
*ガールズちゃんねる(2026年5月14日投稿)から引用(2026年8月12日確認)
これらは個人の感想であって、水質検査の結果ではありません。
2つ目の投稿には「横浜千葉に住んでいた時は」とあるので、その横浜の水道水についても公式データで検証しています。
▶ 横浜の水道水はまずい?飲める?近代水道発祥の地の今を公式で検証
悪い声③:県の公式モニターに寄せられた自由意見
ネットの匿名投稿だけでなく、県の公式調査にも率直な声が載っています。
「良いことで且つ、どうしようも無いことかもしれませんが塩素臭がきついです。」(30歳代男性)
「夏は水温が高くなり、匂いが少しする。浄水後と比べると何かの味がして、飲みにくい。」(40歳代女性)
*千葉県「令和7年度 水道局インターネットモニターアンケート調査結果」から引用(2026年8月12日確認)
さきほどの「おいしくない理由」の1位と2位が、そのまま自由意見にも出てきています。
良い声も、同じ公式調査に載っている
計画策定時のモニター調査の自由意見には、こんな声もありました。
「我が家は調理も全て水道水を使っていてミネラルウォーターなどは飲んでいません。普通に飲めるおいしさ」
「以前から比べたらカルキ臭くなくなりました。これは皆様の努力の成果と思われます。ありがとうございます。」
「かび臭さがなくなっていて驚きました。」
*千葉県「モニターアンケート調査結果」(水道の計画策定時の資料・実施年の記載なし)から引用(2026年8月12日確認)
「以前から比べたら」「なくなっていて驚きました」と、昔を知っている人ほど変化を感じている書き方になっています。
令和7年度のモニターにも、水道水をそのまま飲む理由として「昔のような匂いがなく天然水のようだから」(70歳以上男性)という回答がありました。
*千葉県「令和7年度 水道局インターネットモニターアンケート調査結果」から引用(2026年8月12日確認)
硬度についての、落ち着いた声
知恵袋には、銚子生まれ・長野育ちだという回答者の、こんな言葉もありました。
「ただ、硬度に関してはそこまで気になった事は無いです。硬度が高いと言った所で一応は軟水に分類されるので、そんな極端に硬い印象は今でもないです。」
*Yahoo!知恵袋(回答は2023年4月)から引用(2026年8月12日確認)
「一応は軟水に分類される」という感覚は、この記事で確認した実測値と一致しています。
2018年の質問にも「基本的には飲める水ですので、お金かけたくなければ、そのままでも飲めます。」という回答がついていました。
*Yahoo!知恵袋(質問日2018年7月19日)から引用(2026年8月12日確認)
悪い声も良い声も、両方ちゃんとあるんだね。
そう。片方だけ集めたら記事はラクだけど、それだと読んだ人が判断できないからね。両方見て、自分がどっち側かを決めてほしいんだ。
千葉市の水道水についてよくある質問
Q1.自分の家がどの水道なのか、どうやって調べる?
①住所で見ると、中央区・花見川区・稲毛区・美浜区は全域が千葉県営水道、若葉区・緑区は町名によって県営と市営に分かれ、若葉区の御成台1〜4丁目は四街道市営水道です。
②検針票で見ると、県営水道は「使用水量のお知らせ」(0570-001-245の印字あり)、市営水道は検針票・納入通知書が届きます。
③電話で聞く場合は、県営が0570-001-245、市営がスカイアクアサービス緑営業所(043-294-1771)、四街道市が上下水道部経営業務課(043-421-3683)です。
*千葉市「千葉市営水道ホームページ」から抜粋(2026年8月12日確認)
くり返しになりますが、北谷津町・下田町・大草町・金親町の4町は町内で分かれているので、②か③で確認してください。
Q2.若葉区の御成台だけ四街道市の水道なのはなぜ?
理由については、当ブログでは一次資料を確認できませんでした。
分かっているのは、御成台1〜4丁目には四街道市の水道が給水しており、給水人口は2,123人、面積は0.56km²という事実だけです。
*千葉市「千葉市営水道の事業概要」(令和7年3月31日現在)から抜粋(2026年8月12日確認)
問い合わせ先は四街道市上下水道部経営業務課(043-421-3683)で、「なぜ」の部分を推測で埋めるのはこの記事の方針に反するので書きません。
Q3.水質検査の結果はどこで見られる?
県営水道の場合は千葉県のページで給水栓の検査結果が系統別に毎年度PDFで公開されていて、千葉市内の検査地点は検見川町・轟町・都賀の台・小倉台・千城台東・大宮町・星久喜町・旭町の8か所です。
*千葉県「水質検査結果」から抜粋(2026年8月12日確認)
市営水道の場合は、千葉市が浄水場ごとの検査結果を公開しています。
*千葉市「水質検査」から抜粋(2026年8月12日確認)
Q4.マンションだと味が違うことがある?
可能性はあります。
計画策定時のモニター調査では、給水方式別で「その他の異臭がするから」の回答が受水槽式33.7%、直結式11.7%と差が出ていました。
*千葉県「モニターアンケート調査結果」(水道の計画策定時の資料・実施年の記載なし)から抜粋(2026年8月12日確認)
お住まいの建物が受水槽式か直結式かは、管理会社や大家さんに聞けば分かります。
Q5.異臭がしたら、どこに連絡すればいい?
市営水道のエリアについて、千葉市は「異常を感じられた場合には、水道局にご相談ください。」と案内しています。
*千葉市「よくある質問(水道)」から抜粋(2026年8月12日確認)
県営水道のエリアなら県水お客様センター(0570-001-245)、四街道市営のエリアなら上下水道部経営業務課(043-421-3683)が窓口です。
自分がどの事業体かによってかける先が変わるので、Q1の判定を先に済ませておくと、いざというときに迷いません。
まとめ:千葉市の水道水は飲める。そのうえで、自分の水道を知ることから
千葉市の水道水は、水道法にもとづく52項目の水質基準の検査を受け、水源から蛇口まで200を超える項目が検査されている水として届いています。
そして、この街の最大の特徴は、千葉市の水道を千葉県・千葉市・四街道市の3つの事業体が担当していて、給水人口の約95%が千葉県営水道だということでした。
残る市営エリアでも、主力施設は県営水道からの浄水受水です。
水源は約9割が利根川水系で、県自身が湖や沼の水質について「全国的に見ても汚れの度合いが高いのが特徴です」と書いています。
そのうえで昭和40年代半ばのかび臭問題を受け、昭和55年4月に柏井浄水場(千葉市花見川区)で「全国に先駆けて」高度浄水処理を開始した、というのが県公式の説明でした。
東京都が利根川水系の全浄水場で導入を完了した平成25年10月より、33年早い年です。
硬度は令和6年度の千葉市内の給水栓の実測で48〜112mg/Lで、東京都が公表している概ね50〜100mg/Lとほぼ同水準。
そして「まずい」と感じる理由の1位は、水質そのものではなく「水温が高く、生ぬるいから」(50.0%)でした。
- ①千葉市に住んでいて不安な人…水は基準の検査を受けて届いています。まずQ1の3つの方法で、自分の家が県営・市営・四街道市営のどれかを確認してください。窓口も検査結果のページも、そこで変わります
- ②これから千葉市に引っ越してくる人…悪い口コミの主語は、ほぼ「引っ越してきた人」でした。硬度は東京とほぼ同水準(48〜112mg/L)なので、過度に構えず、届いてから冷やして試すので十分です
- ③味やにおいが気になる人…まず冷やす、朝いちばんはしばらく流す、建物が受水槽式かを確認する。この3つはすべて0円です。ここまでやって足りないときに、はじめて道具の話になります
千葉市の水道は「誰がつくってるか」から知るのが近道なんだよね。まずは検針票を1枚、見てみてほしいな!
千葉県は、水源が良好とはいえないことを自分のページに書いたうえで、200を超える項目の検査と、基準の10分の1というかび臭の独自目標と、昭和55年からの高度浄水処理を公開しています。
住民に味を聞いたアンケートも、悪い自由意見ごと出しています。
隠さずに出してくれている水道なので、困ったときに答えを探しやすいのは大きな安心材料です。
今日はまず、冷蔵庫で冷やした水をコップ1杯ためしてみてください。
それでも「冷たい水も熱いお湯も、毎日すぐ使えるほうがラク」と思った人は、置き場所と重さから確認するのが失敗しにくいです。
▶ ウォーターサーバーのサイズ・重さ比較一覧|一人暮らしの部屋に置ける?を公式データで
浄水型ウォーターサーバーという選択肢が気になった人は、デメリットまで正直にまとめた記事があるので、あわせてどうぞ。