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こんにちは、『ラクして暮らす』運営者のやすです。
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浜松に引っ越すんだけど、水道水ってまずいのかな? 検索してもSNSの書き込みばっかりで、「まずい」って言う人と「ふつう」って言う人がいて、どっちなのか分からないんだよね…。
その意見が割れてるのには、ちゃんと理由があるんだ。浜松市の水道って、住むエリアで水源がまるごと違うんだよ。この記事は浜松市と静岡県の公式ページ、それに水質検査結果のPDFを直接開いて整理したよ。
先に結論をお伝えします。
浜松市の水道水は、水道法にもとづく基準を満たした水として各家庭に届けられています。
ただし、この街には「浜松市の水道水」と一括りにできない事情があります。
市内は大きく4つの配水区域に分かれていて、その水源がダム・伏流水と地下水・県から買っている水と、まるごと違うのです。
その結果、硬度は市内で9倍近くの差がついています。
- 浜松市の水道が4つの区域で水源からまるごと違うこと(中部・東部・西部・北部)
- 市内の硬度が9倍近くちがう理由と、主力4系統の実測値(令和7年度)
- 「まずい」の正体であるかび臭について、市が公式に説明していること
- 県も「遠州水道」として同じ臭気を告知し、活性炭を注入していること
- においが気になるときの対処法(市の公式回答)と、お金をかける場合の選択肢
それでは、くわしく見ていきましょう。
目次
- 1.結論:浜松市の水道水は飲める。ただし「どの浜松か」で中身がまるで違う
- 2.浜松市の水道は4つの区域で水源がまるごと違う
- 2.1.中部=秋葉ダムの水が21kmを自然流下してくる
- 2.2.東部=天竜川の伏流水と深井戸の地下水
- 2.3.西部・北部=県の遠州広域水道から買っている
- 3.同じ浜松市でも水道水の硬度は9倍近くちがう
- 3.1.浜松市の水道水の硬度は40〜55mg/L程度の軟水(主力4系統の令和7年度平均)
- 3.2.いちばん硬いのは向島水系の100前後、いちばんやわらかいのは芦窪の11前後
- 4.浜松市の水道水が「まずい」の正体はかび臭。市が原因も対処も公式に説明している
- 4.1.かび臭=天竜川のプランクトン由来だと市は説明している
- 4.2.においがしても「健康への影響はありません」と市は書いている
- 4.3.直近の実測は基準の10分の1未満(2026年7月27日時点)
- 4.4.県も「遠州水道」として同じ説明をしている(活性炭の注入)
- 5.においが気になるときの対処法(市の公式回答)
- 5.1.①冷やす
- 5.2.②煮沸する(ただし塩素消毒の効果もなくなる)
- 5.3.③金気臭は、しばらく水を流す
- 6.それでも気になる人の選択肢
- 6.1.まず0円でできること
- 6.2.浄水器・浄水型ウォーターサーバー・宅配型の違い
- 7.浜松市と静岡市の水道水はここが違う
- 8.まとめ:浜松市の水道水は飲める。まず「自分の浜松」を知ることから
結論:浜松市の水道水は飲める。ただし「どの浜松か」で中身がまるで違う
結論から言います。
浜松市の水道水は、水道法にもとづく水質基準を満たした水として、各家庭に届けられています。
浜松市は水質検査結果を年度ごとに公開していて、令和7年度のものだけで153ページあります。
この記事は、その検査結果と市の公式ページ、そして静岡県が出しているお知らせを開きながら書いています。
先に立ち位置をはっきりさせておきます。
この記事の筆者は浜松市に住んでおらず、現地の蛇口から水を飲んで確かめたわけではありません。
書いているのは、公式に公開されている数字と原文だけです。
そのうえで、この街のいちばん大事なポイントをお伝えします。
浜松市では、住んでいる場所によって蛇口から出る水の出どころが変わります。
読者のタイプ別に、先に言い切っておきます。
- 中部にお住まいの人(東名以南・浜松環状線以東・馬込川以西)…水は天竜川上流の秋葉ダムから来ています。硬度は33〜60mg/L(平均45.5)で、主力4系統の中では中位
- 東部にお住まいの人(馬込川以東)…水は天竜川の伏流水と深井戸の地下水です。硬度は42〜71mg/Lで、主力4系統では最も高め
- 西部・北部にお住まいの人(浜松環状線以西/東名以北)…市が自分で取った水ではなく、静岡県の遠州広域水道から受け入れた水です。市と県、2つの説明を読む必要があります
- それ以外の地域にお住まいの人…浜松市の水道はこの4区域だけではありません。水質検査結果には60を超える配水系統が並んでいて、硬度が平均100前後の系統もあります
「浜松の水道水はまずい」という声と「ふつうに飲める」という声が両方あるのは、たぶんこれが理由です。
同じ市の名前で語られていても、中身が違う水の話をしている可能性があるからです。
浜松市の水道は4つの区域で水源がまるごと違う
まず、浜松市の水道の地図から見ていきます。
浜松市は「水道の施設」というページで、市内を4つの配水区域に分けて説明しています。
配水区域 | 目印 | 施設 | 水源 | 配水能力 |
|---|---|---|---|---|
中部 | 東名以南・浜松環状線以東・馬込川以西 | 大原浄水場 | 天竜川上流の秋葉ダム | 161,500 t/日 |
東部 | 馬込川以東 | 常光浄水場 | 天竜川の伏流水と深井戸の地下水 | 55,300 t/日 |
西部 | 浜松環状線以西 | 深萩配水場 | 静岡県遠州広域水道(県営都田浄水場) | 30,900 t/日 |
北部・都田 | 東名以北 | 都田配水場 | 静岡県遠州広域水道(県営都田浄水場) | 34,200 t/日 |
*浜松市「水道の施設」から抜粋(2026年8月2日確認)
4つの区域が、それぞれ別の水源を持っています。
ひとつの市の中で、ダムの水・伏流水と地下水・県から買う水という3つの調達方法が並んでいることになります。
中部=秋葉ダムの水が21kmを自然流下してくる
いちばん配水能力が大きいのが、中部の大原浄水場です。
1日あたり161,500トンで、4区域の中では突出しています。
この水がどこから来るのかを、浜松市はこう説明しています。
「天竜川の上流にある秋葉ダムから取水し、21キロメートルの三方原用水を経て」大原浄水場に届く、と書かれています。
さらに、大原浄水場からの送り方にも特徴があります。
市の説明では「自然流下方式で水を送っています」となっています。
*浜松市「水道の施設」から抜粋(2026年8月2日確認)
自然流下方式というのは、ポンプで押し出すのではなく、高低差を使って水を流す方式のことです。
ダムから21キロの用水路を通って浄水場に入り、そこから先も高いところから低いところへ流れていきます。
電気の力にあまり頼らない、地形をそのまま使った送り方だということになります。
東部=天竜川の伏流水と深井戸の地下水
馬込川より東の東部は、水源の性格が中部とはっきり違います。
常光浄水場について、浜松市は「天竜川の伏流水と深井戸の地下水を取水」と説明しています。
*浜松市「水道の施設」から抜粋(2026年8月2日確認)
伏流水というのは、川の流れが河原の砂利や砂の層にしみ込んで、地下を流れている水のことです。
川の水そのものではなく、地層を通ってきた水になります。
そこに深井戸の地下水が加わるので、東部は「地下から取った水」がメインの区域だと言えます。
配水能力は1日あたり55,300トンです。
この違いは、あとで見る硬度の数字にそのまま出てきます。
西部・北部=県の遠州広域水道から買っている
そして、いちばん見落とされやすいのが西部と北部です。
浜松環状線より西の深萩配水場、東名より北の都田配水場は、どちらも「静岡県遠州広域水道(県営都田浄水場)から受け入れた水」を配っています。
*浜松市「水道の施設」から抜粋(2026年8月2日確認)
つまりこの2区域は、浜松市が自分で川から取ってきた水ではありません。
静岡県が広域でつくった水を受け入れて、市が各家庭に配っている形です。
配水能力は深萩が1日30,900トン、都田が1日34,200トンです。
ここが重要です。
西部・北部の水について何かを調べたいとき、浜松市のページだけを見ても答えの半分しか出てきません。
もう半分は、静岡県が出している「遠州水道」のお知らせのほうにあります。
この記事の後半で、その県の説明も読んでいきます。
えっ、同じ浜松市なのに、水道が4つに分かれてるの…? しかも西と北は県から受け入れてるって、そんなの引っ越すまで知らないよ…。
そうなんだ。だから「浜松の水道水はまずい?」って質問には、ほんとは「どのあたりに住んでますか?」って聞き返さないと答えられないんだよね。

同じ浜松市でも水道水の硬度は9倍近くちがう
ここからが、この記事のいちばんの見せ場です。
浜松市は水質検査結果を公開していて、令和7年度の水質基準項目のPDFには、配水系統ごとの実測値がずらりと並んでいます。
そこに載っている硬度の数字を並べると、同じ市内とは思えない差が出てきます。
先に、国の基準を確認しておきます。
硬度(カルシウム、マグネシウム等)の水質基準は300mg/L以下です。
*環境省「水質基準項目と基準値(52項目)」から抜粋(2026年8月2日確認)
これから見ていく数字は、いちばん高い系統でも基準の半分以下に収まっています。
つまりどの系統も基準の範囲内で、そのうえで性格が違う、という話になります。
浜松市の水道水の硬度は40〜55mg/L程度の軟水(主力4系統の令和7年度平均)
まず、いちばん検索されている「硬度」から答えます。
4つの配水区域を担う主力系統の実測値がこちらです。
配水系統 | 対応エリア | 硬度の幅(mg/L) | 平均 | 測定地点数 |
|---|---|---|---|---|
大原浄水場系統 | 中部(秋葉ダム) | 33〜60 | 45.5 | 61 |
常光浄水場系統 | 東部(伏流水+地下水) | 42〜71 | 55.8 | 49 |
深萩配水場系統 | 西部(遠州水道) | 40〜55 | 46.3 | 7 |
都田配水場系統 | 北部・都田(遠州水道) | 38〜55 | 44.8 | 14 |
*浜松市「水質検査結果」令和7年度 水質基準項目から抜粋(2026年8月2日確認)
主力4系統だけを見ると、平均は44.8〜55.8mg/Lの範囲に収まっています。
ここだけ見れば、市内の差はそれほど大きくありません。
ただ、系統ごとの性格ははっきり出ています。
いちばん高いのは東部の常光浄水場系統で、平均55.8mg/L。
地下から取った水が主力なので、地層のミネラルが少し多めに入ってくる、ということです。
いちばん低いのは北部・都田の都田配水場系統で、平均44.8mg/Lでした。
もう少し細かく見たい人のために、中部の大原浄水場系統について、給水栓(実際の蛇口)で測った代表地点の令和7年度の実測値も載せておきます。
測定地点 | 硬度(mg/L) | 蒸発残留物(mg/L) | pH値 |
|---|---|---|---|
法枝 | 40〜54 | 70〜100 | 7.3〜7.5 |
住吉 | 40〜53 | 71〜102 | 7.3〜7.5 |
小松 | 39〜53 | 70〜103 | 7.2〜7.5 |
*浜松市「水質検査結果」令和7年度 水質基準項目から抜粋(2026年8月2日確認)
蒸発残留物の基準は500mg/L以下、pH値の基準は5.8以上8.6以下です。
*環境省「水質基準項目と基準値(52項目)」から抜粋(2026年8月2日確認)
3地点とも、蒸発残留物は70〜103mg/Lで基準のはるか内側に収まっています。
pH値も7.2〜7.5で、ほぼ中性です。
中部にお住まいの人が毎日使っている水は、こういう数字の水だということになります。
いちばん硬いのは向島水系の100前後、いちばんやわらかいのは芦窪の11前後
ところが、話はここで終わりません。
浜松市の水道は、この4系統だけではないからです。
水質検査結果に載っているだけで、浜松市には60を超える配水系統があります。
*浜松市「水質検査結果」令和7年度 水質基準項目(全153ページ)を当ブログが全ページ確認して集計(2026年8月2日確認)
正直に補足しておきます。
この「60を超える」というのは、浜松市が「うちは何系統です」と公式に発表している数字ではありません。
水質検査結果のPDFに出てくる配水系統を、当ブログが数えた結果です。
それを踏まえたうえで、市内の両端を見てください。
配水系統 | 硬度の幅(mg/L) | 平均 |
|---|---|---|
向島水系(向島浄水場) | 91〜121 | 100.0 |
坂田金指配水系統 | 58〜114 | 83.0 |
白山配水系統(井伊谷配水池) | 63〜107 | 81.5 |
三ヶ日配水系統 | 48〜112 | 75.1 |
上平山浄水場 | 19〜21 | 20.1 |
芦窪浄水場 | 9〜17 | 11.5 |
*浜松市「水質検査結果」令和7年度 水質基準項目から抜粋(2026年8月2日確認)
いちばん硬いのは向島水系で、平均100.0mg/L。
いちばんやわらかいのは芦窪浄水場で、平均11.5mg/L。
同じ浜松市の水道水なのに、硬度が9倍近くちがいます。
硬度というのは、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を表した数字です。
平均11.5の水と平均100.0の水では、同じ「浜松市の水道水」でも飲んだ印象がちがってもおかしくありません。
くり返しになりますが、これらはすべて基準(300mg/L以下)の内側の数字です。
安全性の話ではなく、あくまで水の性格の話だと受け取ってください。
そしてここが、この記事でいちばん覚えて帰ってほしいところです。
ネットで見かける「浜松の水道水はまずい」「いや、ふつうに飲める」という真逆の感想は、どちらかが嘘をついているわけではありません。
単純に、別の系統の水を飲んでいる可能性がある、ということです。
えっと…じゃあ私の家の水がどの系統なのかって、どうやって調べるの?
水質検査結果のPDFに、系統ごとの測定地点の名前が載ってるよ。自分の住所に近い地名を探すのがいちばん早いね。分からなければ市の水道の窓口に聞くのが確実だよ!

浜松市の水道水が「まずい」の正体はかび臭。市が原因も対処も公式に説明している
ここからは、「まずい」という感想そのものに向き合います。
浜松市は「水道水のにおいについて」というページを用意していて、においの種類ごとに原因と対処を説明しています。
つまり、市のほうが先回りして答えを書いてくれているということです。
ネットの噂ではなく、この公式回答で答え合わせをしていきましょう。
かび臭=天竜川のプランクトン由来だと市は説明している
「土のようなにおい」「墨汁のようなにおい」を感じたことがある人は、まずここを読んでください。
浜松市は、かび臭についてこう書いています。
「本市の主要水源である天竜川の河川水には、植物プランクトンを由来とするジェオスミン又は2-メチルイソボルネオール(2-MIB)という物質が検出されることがあります」。
*浜松市「水道水のにおいについて」から抜粋(2026年8月2日確認)
原因物質の名前まで、はっきり書かれています。
ジェオスミンと2-メチルイソボルネオールは、水の中の植物プランクトンがつくり出す物質です。
市はこれを「土のようなにおい」「墨汁のようなにおい」として説明しています。
ここで思い出してほしいのが、前半で見た水源の話です。
市が「本市の主要水源」と書いているのは天竜川の河川水で、これは中部と東部が向き合う話になります。
もう1つ、市のページにはにおいについての説明があります。
塩素臭(カルキ臭)についてです。
市は「塩素消毒は、水道法により義務付けられており、安全・安心な水道水を供給するためには欠かせないもの」と説明しています。
そのうえで、気候や体調によって「塩素臭をいつもと違うように感じることがあります」とも書かれています。
*浜松市「水道水のにおいについて」から抜粋(2026年8月2日確認)
水の中身は変わっていないのに、こちらの体調で感じ方が変わることがある、ということです。
「今日はやけにカルキ臭い気がする」という日があるのは、そういう理由かもしれません。
においがしても「健康への影響はありません」と市は書いている
かび臭を感じたときに、いちばん気になるのはここだと思います。
浜松市の回答は、はっきりしています。
「においがする場合でも健康への影響はありませんので安心してお使いください」と書かれています。
*浜松市「水道水のにおいについて」から抜粋(2026年8月2日確認)
これは当ブログの見解ではなく、浜松市の公式ページに書かれている文章そのままです。
市は「においがする場合でも健康への影響はありません」と説明しています。
原因は水源にいる植物プランクトンに由来する物質で、においの問題として案内されています。
水源にいる植物プランクトンに由来する、においの問題だということです。
直近の実測は基準の10分の1未満(2026年7月27日時点)
では、実際にどれくらい入っているのか。
浜松市は、におい物質の測定値も公開しています。
2026年7月27日時点の数値は、こうなっていました。
- ジェオスミン…1ng/L未満(基準は10ng/L以下)
- 2-メチルイソボルネオール…1ng/L未満(基準は10ng/L以下)
*浜松市「水道水のにおいについて」から抜粋(2026年8月2日確認・掲載値は2026年7月27日時点)
どちらも基準の10分の1未満でした。
ただし、この数値は日々更新されます。
2026年7月27日時点でこうだった、という話であって、1年じゅうこの値という意味ではありません。
この数値は市が随時更新しているもので、時期によって動きます。
いま実際ににおいが気になっている人は、この記事の数字を鵜呑みにせず、浜松市の「水道水のにおいについて」のページで最新の測定値を確認してください。
市が測って公開してくれているので、そこを見るのがいちばん早くて正確です。
県も「遠州水道」として同じ説明をしている(活性炭の注入)
ここで、前半の話が効いてきます。
浜松市の西部・北部は、県の遠州広域水道から水を受け入れていました。
その遠州水道についても、静岡県が臭気のお知らせを出しています。
県の説明を引用します。
「遠州地域(浜松市、湖西市、磐田市、袋井市、森町)へ水道水を供給しております遠州水道においては、水源である河川で発生したプランクトンが産生する臭気物質が検出される場合があります。」
「臭気物質は、2-メチルイソボルネオール(2-MIB)及びジェオスミンという物質であり、健康への影響はありません。」
「臭気発生時は、低減化対策(活性炭の注入)を行っております。」
*静岡県「遠州水道の水道水の臭気について(お知らせ)」(更新日2026年2月6日)から抜粋(2026年8月2日確認)
市とほぼ同じ説明が、県からも出ているということになります。
原因はプランクトンがつくる臭気物質で、物質名も同じ2つ。
そして県は、においが出たときの対策として活性炭の注入を行っていると明記しています。
1つだけ、正直に書いておきたいことがあります。
この県のページには「水源である河川」としか書かれておらず、川の名前は出てきません。
ネット上には遠州水道の水源を特定して書いている情報もありますが、県の当該ページで確認できないため、この記事では川の名前を書きません。
浜松市が「本市の主要水源である天竜川の河川水」と書いているのは市自身の水源についての説明で、県の遠州水道の話とは分けて読む必要があります。
ここを混ぜて書いている情報は、けっこう見かけます。
そのうえで、この章の芯をお伝えします。
浜松の「まずい」は、市の水道と県の遠州水道という2つの別々の水道に、それぞれ理由があります。
中部・東部の人は浜松市の説明を、西部・北部の人は静岡県の説明を読むのが正解です。
どちらも「プランクトン由来の臭気物質」という同じ答えにたどり着きますが、水をつくっている主体が違います。
問い合わせ先も変わります。
遠州水道についての問い合わせ先は、静岡県企業局西部事務所です。
*静岡県「遠州水道の水道水の臭気について(お知らせ)」から抜粋(2026年8月2日確認)
においが気になるときの対処法(市の公式回答)
原因が分かったところで、家でできることを見ていきます。
ここも浜松市が公式に書いてくれているので、そのとおりに整理します。
お金のかからない順に3つです。
①冷やす
市の説明では、水を冷やすとにおいは軽減されるとされています。
*浜松市「水道水のにおいについて」から抜粋(2026年8月2日確認)
いちばん安上がりで、いちばん効果が分かりやすい方法です。
やることは単純で、水をボトルなどに入れて冷蔵庫に置いておくだけ。
そのまま蛇口から飲むのと、冷やしてから飲むのとでは、印象がはっきり変わることがあります。
「浜松の水道水がまずい」と感じている人は、他の対策にお金をかける前に、まずここを試してみてください。
②煮沸する(ただし塩素消毒の効果もなくなる)
煮沸にも効果はあります。
ただし、ここには市からの注意がついています。
煮沸すると「塩素消毒の効果もなくなってしまいますので、早めにお使いください」と市は書いています。
*浜松市「水道水のにおいについて」から抜粋(2026年8月2日確認)
塩素は、蛇口に届くまで水を衛生的に保つために入っているものです。
煮沸するとその塩素が抜けるので、市は「早めにお使いください」と案内しています。
煮沸したなら、その日のうちに使い切る。
これが市の案内どおりの使い方になります。
③金気臭は、しばらく水を流す
もう1つ、鉄っぽい・金属っぽいにおいのケースです。
これはかび臭とは原因がまったく違います。
市はこう説明しています。
「夜間などの水を使わない間に金属製の水道管内に溜まった水道水に金属のようなにおいがつくことがあります。多くの場合、しばらく水を流すと改善します」。
*浜松市「水道水のにおいについて」から抜粋(2026年8月2日確認)
朝いちばんの水が変なにおいがする、というのはこれにあたります。
水源の問題ではなく、建物の中の配管に溜まっていた水の問題です。
対処はとても簡単で、しばらく流してから使うだけ。
朝に感じるにおいなら、まずこれを試してみてください。
それでも気になる人の選択肢
ここまで読んで、「安全なのは分かった。でも、においがどうしても気になる」という人もいると思います。
そういう人のために、お金のかからない順に並べます。
まず0円でできること
くり返しになりますが、最初にやるべきは冷やすことです。
そして朝のにおいなら、しばらく流すこと。
この2つはどちらも市が公式に案内している方法なので、お金をかける前にまず試す価値があります。
それから、自分の家がどの配水系統なのかを確認しておくのもおすすめです。
硬度が平均11.5の系統と平均100.0の系統では、お茶やコーヒーの出方も変わってくる可能性があるからです。
浄水器・浄水型ウォーターサーバー・宅配型の違い
0円の方法で足りないときに出てくるのが、道具にお金をかける選択肢です。
ざっくり整理すると、こうなります。
- 浄水ポット・蛇口用浄水器…本体代とカートリッジ代がかかります。においのもとをこし取るシンプルな道具
- 浄水型ウォーターサーバー…月額定額。水道水を注ぐとフィルターを通し、冷水・温水がすぐ出る
- 宅配型(ボトル型)ウォーターサーバー…月額+水代。天然水などのボトルが自宅に届く
浜松市は、においのもとになる物質の測定値を随時更新して公開しています。
つまり数字は時期によって動くということです。
ですので「1年じゅう困っている」というより、「気になる時期だけなんとかしたい」という人のほうが多いはずです。
その場合、いきなり月額のかかるサーバーに飛びつく前に、冷蔵庫のボトルや浄水ポットで足りないかを先に試すほうが失敗しにくいです。
そのうえで「毎日お湯を沸かすのが面倒」「カートリッジ交換すら忘れそう」という人には、浄水型ウォーターサーバーが選択肢に入ります。
ただし、浄水型には正直に知っておくべき欠点があります。
そこを含めて実費で比較した記事がこちらです。
▶ 浄水型ウォーターサーバーのデメリット全部見せ|後悔しない選び方
それと、この記事でさんざん「かび」の話をしてきたので、もう1つだけ。
浄水型ウォーターサーバーは水道水を自分でタンクに注ぐ方式なので、手入れをさぼるとタンク側の衛生が気になる、という話がよく出ます。
公式のお手入れ方法をまとめた記事がこちらです。
▶ 浄水型ウォーターサーバーのカビ対策|生えやすい場所と公式の手入れ
もし置き場所から考えたい場合は、サイズと重さを一覧にした記事もあります。
▶ ウォーターサーバーのサイズ・重さ比較一覧|一人暮らしの部屋に置ける?を公式データで
浜松市と静岡市の水道水はここが違う
最後に、同じ静岡県内の静岡市と並べておきます。
このブログでは静岡市の水道水も、市の公式データをもとに調べました。
並べてみると、2つの街の性格の違いがよく分かります。
静岡市も、市内で水源が分かれている街でした。
ただ浜松市の場合は、そこに「県から受け入れている水」が加わります。
市内の一部で、水をつくっている主体そのものが違うわけです。
だから浜松市の水道水を調べるときは、市のページと県のページの2か所を見る必要がありました。
市が自ら取水する区域と、県の広域水道から受け入れる区域が同居している二段構えです。
静岡市のほうの検証はこちらにまとめています。
▶ 静岡の水道水はまずい?飲める?実は地下水が主力の理由を公式検証
同じ県内でも、水道の事情はここまで違います。
まとめ:浜松市の水道水は飲める。まず「自分の浜松」を知ることから
最後に、この記事の答えを整理します。
浜松市の水道水は飲めます。
浜松市は、水道法にもとづく水質基準を満たした水として各家庭に供給しています。
そのうえで水の性格を見ると、令和7年度の水質検査結果では硬度がいちばん高い系統でも平均100.0mg/Lで、基準の300mg/L以下に収まっていました。
そのうえで、この街には他ではあまり見ない事情がありました。
市内は4つの配水区域に分かれ、中部は秋葉ダム、東部は天竜川の伏流水と深井戸の地下水、西部と北部は静岡県の遠州広域水道と、水源がまるごと違います。
水質検査結果に載っている配水系統は60を超え、硬度は平均11.5から平均100.0まで、9倍近くの幅があります。
「まずい」の正体については、市がかび臭として原因を公式に説明していました。
市が自ら取水している中部・東部については、市が「本市の主要水源である天竜川の河川水」に植物プランクトン由来のジェオスミンと2-メチルイソボルネオールが検出されることがあると説明しています。
そして市は「においがする場合でも健康への影響はありません」と書いています。
2026年7月27日時点の実測値は、どちらも1ng/L未満(基準は10ng/L以下)でした。
そして県も、遠州水道について同じ物質を挙げ、においが出たときは活性炭を注入していると告知しています。
読者のタイプ別に、はっきり言い切ります。
- とくに気にならない人…そのままでOKです。どの系統も硬度は基準の300mg/L以下に収まっています
- 土や墨汁のようなにおいが気になる人…市が説明しているかび臭です。まず冷やしてみてください。最新の測定値は市のページで確認を
- 朝いちばんの水が鉄っぽい人…配管に溜まった水が原因のことが多い症状です。しばらく流してから使ってください
- 西部・北部にお住まいの人…水は県の遠州広域水道から来ています。においの情報は静岡県企業局の告知もあわせて確認するのが確実です
- お湯も冷水もすぐ使いたい人…水質ではなく「ラクさ」で選ぶ話になります。浄水型サーバーの月額と欠点を先に確認してから決めてください
浜松の水道水って、「まずい?」の一言では答えられない街なんだよね。まずは自分の家がどの系統かを知ること。そのうえで、冷やすところから試してみてね!
浜松市は、においの原因も、原因物質の名前も、直近の測定値も公開しています。
県も、遠州水道の臭気について同じように告知しています。
隠さずに出してくれている街なので、困ったときに答えを探しやすいのは大きな安心材料です。
今日いちど、冷蔵庫で冷やした水をコップ1杯飲んでみてください。
それでも「冷水も温水も、毎日すぐ使えるほうがラク」と思った人は、こちらで実費を確認してから決めてください。