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こんにちは、『ラクして暮らす』運営者のやすです。
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横浜市で一人暮らしを始めたんだけど…水道水ってそのまま飲んでいいのかな?「横浜の水はおいしい」って聞く一方で、「夏場ちょっとかび臭い」って声もあって、どっちが本当なのか分からなくて…
その迷い、よく分かるよ。じつは横浜は「日本の近代水道が最初に生まれた街」で、水には長い歴史があるんだ。安全性は横浜市水道局がしっかり届けてくれてる。そのうえで、夏のかび臭みたいな“正直な話”も、公式データのまま伝えていくね!
先に結論をお伝えします。
横浜市水道局によると、横浜市の水道水は水質基準にすべて適合しており、そのまま飲めるものとして届けられています。
国が定めた水道法の水質基準をクリアした水が、各家庭の蛇口まで送られているからです。
横浜市水道局が出している最新の年報にも、「令和7年度は、全ての水質検査項目が水質基準に適合していた。」と書かれています。
そのうえで、「まずい」「かび臭い」と感じる原因への横浜市の対応も、公式の情報をもとに正直に解説します。
- 横浜の水道水がそのまま飲めると言える公式の根拠(令和7年度は全ての水質検査項目が基準に適合)
- 横浜市の水道水の硬度は平均59mg/L。住んでいる場所で45〜72mg/Lの幅がある
- 蛇口で数字を照合できた5項目のうち、年間の平均で「おいしい水の要件」を外れたのは残留塩素の1つだけ
- 水温は年平均18.2℃で要件内。ただし令和7年度は180回中63回が20℃超(だから「冷やす」が効く)
- 令和7年度の夏、水源ではかび臭のもとが過去最大級に増えていた(それでも蛇口は基準内)
- 横浜市民は今、初めて「浄水器の水」が「そのまま」を上回った
- 「赤道を越えても腐らない」伝説の出どころ(横浜市の公式ページにも出てきますが、伝聞の形です)
それでは、くわしく見ていきましょう。
目次
- 1.結論:横浜市の水道水はそのまま飲める
- 1.1.安全性の根拠:水質基準と検査
- 1.2.横浜の水は道志川だけではない
- 2.横浜市の水道水の硬度は平均59mg/L
- 2.1.平均59mg/Lは「軟水」——高い地点は「中硬水」
- 2.2.住んでいる場所で硬度が違う
- 2.3.自分の家はどの系統?
- 3.「おいしい水の要件」で外れたのは残留塩素だけ
- 3.1.照合できなかった2項目のことわり
- 3.2.残留塩素は安全のために入っている
- 3.3.神奈川県営水道も要件を上回っている
- 3.4.夏の水温は20℃を超えていた
- 4.横浜市の水道水が「まずい」「かび臭い」と感じるときの原因
- 4.1.令和7年度の夏、かび臭のもとが増えていた
- 4.2.横浜市も認める「夏場のかび臭」への対応
- 4.3.建物の貯水槽や給水方式
- 4.4.カルキ臭やぬるさが気になるとき
- 5.初めて「浄水器の水」が「そのまま」を上回った
- 5.1.記者発表資料に「浄水器が最多」と書かれた
- 5.2.「そのまま飲む」は少しずつ減っている
- 5.3.96.0%が「概ね安全」と感じている
- 6.「近代水道発祥の地」横浜と、伝説の真相
- 6.1.1887年、日本で初めての近代水道
- 6.2.「赤道を越えても腐らない」伝説の出どころ
- 6.3.川井浄水場の「セラロッカ」
- 7.横浜の水道水をおいしく飲むコツと選択肢
- 7.1.まずは冷やす(0円)
- 7.2.浄水ポットを使う(月数百円)
- 7.3.浄水型ウォーターサーバーを使う
- 8.まとめ:横浜市の水道水はそのまま飲める
結論:横浜市の水道水はそのまま飲める
横浜市で暮らす人が水道水をそのまま飲むことは、横浜市水道局の案内をふまえると問題ないと考えられます。
なぜなら、横浜市の水道水は国(水道法)が定めた水質基準に適合した水として供給されているからです。
横浜市水道局は水質検査結果のページで、「横浜市が定めた検査地点で水質検査を行うことで、水道水質の安全性を確認しています。」と案内しています。
*出典:横浜市水道局「水質検査結果」(2026年8月21日確認)
まずは、横浜の水道水が「飲める」と言える基本データを整理しました。

▲横浜市の水道水の基本データ(出典:横浜市水道局の公表資料より/2026年8月21日確認)
ここから、その中身を「検査」と「水源」の順に見ていきます。
硬度については、このあと章をまるごと使って掘り下げます。
安全性の根拠:水質基準と検査
1つ目のポイントは、横浜の水道水がきびしい検査を通っているということです。
国が定める水道水の水質基準は、2026年4月1日から52項目になりました。
*環境省「水質基準項目と基準値(52項目)」から抜粋(2026年8月21日確認・令和8年4月1日施行)
それに加えて、より安全側で管理するための「水質管理目標設定項目」26項目も定められています。
*出典:環境省「水質基準項目と基準値」(2026年8月21日確認・令和8年4月1日から26項目)
横浜市はこのうち23項目を測定し、さらに市が独自に行う水質検査34項目(国の「要検討項目」を含む)も測定しています。
検査の頻度は項目ごとに決まっていて、水温や残留塩素などは毎月、硬度などは年4回です。
*出典:横浜市水道局「令和8年度 水質検査計画」(2026年8月21日確認)
つまり、飲んで大丈夫かどうかを、たくさんの角度からくり返し確認したうえで届けているということです。
では、実際の検査結果はどうだったのでしょうか。
横浜市水道局は毎年、1年ぶんの水質検査の結果を「水質試験年報」という報告書にまとめて公開しています。
最新の令和7年度(2025年度)版には、はっきりこう書かれています。
「令和7年度は、全ての水質検査項目が水質基準に適合していた。」(横浜市水道局 水質試験年報 令和7年度 第76集)
*出典:横浜市水道局「水質試験年報 令和7年度 第76集」(2026年8月21日確認)
味と臭気はすべて「異常なし」、色度は0.5度未満、濁度は0.1度未満と記録されていました。
*出典:同上(2026年8月21日確認)
この味・臭気の検査は、市内15地点の蛇口で毎月行われていて、1年で180回になります。
*出典:横浜市水道局「水質検査結果(給水栓)」令和7年度分をこのブログで集計(2026年8月21日確認)
なお、この年報は令和7年度(2025年度)1年ぶんの結果で、先ほどの52項目は2026年4月1日から適用されている現在の基準です。
もう1つ、正直にお伝えしておきたいことがあります。
横浜市水道局は、公式のQ&Aでこう説明しています。
「横浜市では、国の基準よりも厳しい『水質管理値』を独自に設定するとともに、水源から蛇口まで適切に水質管理を行うことで、安全で良質な水をお客さまに供給しています。」(横浜市水道局 水質に関するよくある質問)
*出典:横浜市水道局「水質に関するよくある質問」(2026年8月21日確認)
ただし、その水質管理値が何項目で、どんな数値なのかを示した一覧は、公開されている資料の中では見つけられませんでした。
見つからなかったものは、見つからなかったとだけ書きます。
横浜の水は道志川だけではない
2つ目のポイントは、横浜の水は「道志川の水」だけではない、ということです。
横浜と聞くと、山梨県の道志村から流れる「道志川」の水を思い浮かべる人が多いかもしれません。
ですが横浜市水道局の「横浜市の水源」ページを見ると、横浜の水源は5つの系統に分かれています。
自己水源である道志川・相模湖・馬入川に加えて、神奈川県内広域水道企業団から受け取る酒匂川系統・相模川系統もあります。
市はこの5系統を合わせて、一日1,955,700m³と公表しています。
内訳は道志川172,800m³、相模湖394,000m³、馬入川284,700m³、企業団の酒匂川605,200m³と相模川499,000m³で、馬入川と企業団の2系統はいずれも「横浜市分」として公表されている量です。
*出典:横浜市水道局「横浜市の水源」(2026年8月21日確認)
この内訳から計算すると、横浜市が確保している水源の量で見て、横浜の象徴のように語られる道志川は全体の約8.8%にあたります。
1つ気をつけたいのは、この1,955,700m³が「確保している水源の量」であって、実際に各家庭へ配られている水の内訳ではないことです。
令和6年度(2024年度)の一日平均給水量は1,103,188m³でした。
*出典:横浜市水道局「令和8年度 水質検査計画」(2026年8月21日確認)
横浜市の水道水の硬度は平均59mg/L
ここからは、検索でもよく聞かれる硬度を見ていきます。
横浜市水道局は、市内15地点の蛇口(給水栓)で行った水質検査の結果を、エクセルのファイルで公開しています。
令和7年度(2025年度)は、15地点でそれぞれ年4回、合計60検体ぶんの硬度が公表されていました。
採水されたのは、2025年6月・9月・12月と2026年3月です。
この60検体をこのブログで集計したところ、次の結果になりました。
令和7年度(2025年度)の60検体を集計すると、横浜市の水道水の硬度は平均59mg/L、いちばん低い地点で45mg/L、いちばん高い地点で72mg/Lでした。
*出典:横浜市水道局「水質検査結果(給水栓)」令和7年度分をこのブログで集計(2026年8月21日確認)
同じ数字は市の年報の表にも「最高72mg/L・最低45mg/L・平均59mg/L」と載っていて、公開されている実測値と一致していました。
*出典:横浜市水道局「水質試験年報 令和7年度 第76集」(2026年8月21日確認)
平均59mg/Lは「軟水」——高い地点は「中硬水」
まず、硬度59mg/Lがどのくらいの水なのかを確認します。
硬度の区分には、WHO(世界保健機関)の飲料水水質ガイドラインを使います。
札幌市水道局が紹介しているこの区分では、0〜60mg/L未満が「軟水」、60〜120mg/L未満が「中硬水」、120〜180mg/L未満が「硬水」、180mg/L以上が「超硬水」の4段階に分かれます。
*札幌市水道局「水質トピックス(水質相談)」から抜粋(2026年8月27日確認)
横浜市はいちばん低い地点が45mg/L、いちばん高い地点が72mg/Lです。
つまり、低いほうは「軟水」、高いほうは「中硬水」の下のあたりで、いちばん高い地点でも「硬水」(120mg/L以上)にはまったく届きません。
軟水って、けっきょく何が違うの?
硬度はカルシウムとマグネシウムの量のことなんだ。数字が小さいほどそれが少なくて、クセが出にくいって言われてるよ。横浜は平均59mg/Lで「軟水」、いちばん高いところでも「中硬水」の下のあたりだよ!
住んでいる場所で硬度が違う
次に知っておきたいのが、横浜市の中でも硬度に幅があるということです。
結論の章で見たとおり、横浜市は5つの系統から水を集めています。
そのため、地域によって水をつくっている浄水場が変わります。
横浜市が公開している検査結果には、地点ごとに「主な浄水場系統」という項目が付いています。
そこで、15の検査地点をこの「主な浄水場系統」で分けて集計すると、次のようになりました。
主な浄水場系統(水源) | 硬度の年間レンジ | 検査地点の数 |
|---|---|---|
川井浄水場(道志川) | 45〜59mg/L | 4地点 |
西谷浄水場(相模湖) | 53〜63mg/L | 3地点 |
小雀浄水場(馬入川) | 54〜65mg/L | 5地点 |
神奈川県内広域水道企業団からの受水 | 58〜72mg/L | 3地点 |
*出典:横浜市水道局「水質検査結果(給水栓)」令和7年度分の「主な浄水場系統」でこのブログが集計(2026年8月21日確認)
いちばん軟らかいのは、道志川を水源とする川井浄水場の系統でした。
反対にいちばん高かったのは、神奈川県内広域水道企業団から受け取っている水の系統です。
地点別ではいちばん低いのが青葉水道事務所と十日市場だんご山公園の45〜52mg/L、いちばん高い72mg/Lは水道みち向台公園でした。
ただし15地点のうち3地点は2つの系統が併記されていて、この記事では先に書かれているほうの浄水場で振り分けました。
これがあくまで「検査地点」ごとの数字である点にも注意してください。
この表は「同じ横浜市でも45〜72mg/Lの幅がある」という目安として見てください。
同じ横浜市なのに、場所で硬さが違うんだ!
そう、水をつくってる浄水場が違うからね。とはいえ差は45〜72mg/Lの中に収まってて、「軟水」から「中硬水」の下のあたりまでだよ!
自分の家はどの系統?
「じゃあ自分の家に来ているのはどの系統なの?」と思った人もいるはずです。
じつは横浜市は、水源の系統ごとに給水区域を色分けした図を公開しています。
置いてある場所は、硬度の数字が入っているのと同じエクセルファイルの中(1枚目)です。
*出典:横浜市水道局「水質検査結果(給水栓)」のエクセルに収録されている給水区域図(2026年8月21日確認)
ただし、この図には市自身の但し書きが添えられています。
「上図は主な給水区域を表示しています。工事等により、一時的に給水区域が変更する場合があります。」(横浜市水道局 水質試験年報 令和7年度 第76集)
*出典:横浜市水道局「水質試験年報 令和7年度 第76集」(2026年8月21日確認)
色の境目は区の境目と一致せず、1つの区が2色以上に塗り分けられている場所もあります。
ですので、この記事では「あなたの家の水は◯◯浄水場の水です」とは書きません。
気になる人は、上のエクセルを開いて自分の住んでいるあたりを見てみてください。
自分のあたりがどっち側かだけでも分かると、なんかうれしいかも
でしょ。ただ区の中でも分かれてるから、そこは市の図をそのまま見てもらうのがいちばん正確なんだ!
なお、東京や大阪の水道水についても、同じ切り口で公式データをまとめた姉妹記事があります。
▶ 東京の水道水は飲める?水道局の公式データと「まずい」の正体
▶ 大阪市の水道水はまずい?飲める?高度浄水処理の実力を公式で検証
「おいしい水の要件」で外れたのは残留塩素だけ
ここまでは「安全かどうか」の話でした。
ここからは「おいしいかどうか」を数字で見ていきます。
1985年(昭和60年)に、旧厚生省の「おいしい水研究会」がまとめた「おいしい水の要件」7項目です。
この7項目は、神奈川県企業局が公式サイトで紹介しています。
*出典:神奈川県企業局「おいしい水について」(2026年8月21日確認)
そこで、この7項目に横浜市が公表している令和7年度(2025年度)の実測値を当てはめてみました。
おいしい水の要件 | 要件値 | 横浜市の蛇口(令和7年度) | 判定 |
|---|---|---|---|
蒸発残留物 | 30〜200mg/L | 平均105mg/L(77〜140) | 範囲内 |
硬度 | 10〜100mg/L | 平均59mg/L(45〜72) | 範囲内 |
有機物(TOC) | 2mg/L以下 | 平均0.4mg/L(0.3未満〜0.8) | 満たす |
残留塩素 | 0.4mg/L以下 | 平均0.61mg/L(0.38〜0.72) | 要件を上回る |
水温 | 20℃以下 | 平均18.2℃(6.8〜30.3) | 年平均は満たすが、180回中63回が20℃超 |
遊離炭酸 | 3〜30mg/L | 蛇口では測っていない | 照合できず |
臭気強度 | 3以下 | においに異常があったときだけの検査で、令和7年度は実施の記録なし | 照合できず |
*出典:要件値は神奈川県企業局「おいしい水について」/横浜市の数値は横浜市水道局「水質検査結果(給水栓)」令和7年度分をこのブログで集計(2026年8月21日確認)
ただし有機物(TOC)の平均0.4mg/Lだけは、市がまとめた年報の公表値をそのまま使っています。
*出典:横浜市水道局「水質試験年報 令和7年度 第76集」(2026年8月21日確認)
もとになった検査は、蒸発残留物と硬度が年4回で60検体、有機物(TOC)・残留塩素・水温が毎月で180回です。
表を見ると、結果はとてもはっきりしています。
蛇口で数字を照合できた5項目のうち、年間の平均で要件を外れたのは残留塩素の1つだけでした。
そして水温は、年間の平均では要件を満たしているものの、夏場には20℃を超えていました。
照合できなかった2項目のことわり
7項目のうち遊離炭酸と臭気強度の2つは、蛇口の検査結果と数字を照合できませんでした。
遊離炭酸は、横浜市の水質検査計画で給水栓(蛇口)の欄が「-」になっている項目です。
浄水場から送り出す水では測っていて、年報には西谷浄水場の浄水(2号配水池)で平均3.2mg/Lといった値が載っていますが、蛇口の数字ではないので上の表には入れていません。
*出典:横浜市水道局「水質試験年報 令和7年度 第76集」(2026年8月21日確認)
臭気強度は、同じ計画の注記に「水質基準項目の『臭気』において特異な臭気が感じられた際に検査を行います」と書かれた、条件付きの検査です。
令和7年度(2025年度)の給水栓の検査結果に記録が無いのは、市が測るべきものを測っていないという意味ではなく、異常なにおいが記録されなかった、ということです。
*出典:横浜市水道局「令和8年度 水質検査計画」別表3・同「水質検査結果(給水栓)」令和7年度分(2026年8月21日確認)
残留塩素は安全のために入っている
ここが、この章でいちばん伝えたいところです。
横浜市の蛇口の残留塩素は、令和7年度の平均で0.61mg/Lでした。
「おいしい水の要件」が示す0.4mg/L以下より、たしかに高い数字です。
ただし、この0.4mg/Lは法律の基準ではありません。
1985年の研究会が「おいしさ」の目安として示した数字です。
一方で、蛇口の水に残す塩素の量には、法律のほうにも決まりがあります。
水道法施行規則では、蛇口の水に遊離残留塩素を0.1mg/L以上保つことが定められています。
*出典:e-Gov法令検索「水道法施行規則」第17条第1項第3号(2026年8月21日確認)
また、国の水質管理目標設定項目では、残留塩素は1mg/L以下という目標が置かれています。
*出典:横浜市水道局「令和8年度 水質検査計画」別表3(2026年8月21日確認)。同計画には「蛇口(給水栓)での目標値は1mg/L以下ですが、消毒効果を保つため、水道法施行規則第17条第1項第3号で0.1mg/L以上となるよう定められています。」と書かれています
横浜市の0.61mg/Lは、この0.1mg/L以上・1mg/L以下という範囲の中にあります。
つまり、「おいしさの目安」と「消毒のための決まり」は別のルールで、横浜市の数字は消毒のルールの中に収まっているということです。
塩素はもともと蛇口に届くまで水道水を消毒しておくためのもので、安全(消毒)とおいしさは、どちらかを取ればどちらかが動く関係にあります。
神奈川県営水道も要件を上回っている
もう1つ、並べておきたいデータがあります。
神奈川県企業局は、県営水道の残留塩素を令和7年度(2025年度)の平均で0.5mg/Lと公表しています。
寒川浄水場系・谷ケ原浄水場系の、それぞれの給水栓の数字です。
こちらも「おいしい水の要件」の0.4mg/L以下は上回っています。
*出典:神奈川県企業局「おいしい水について」(2026年8月21日確認)
じゃあ、カルキ臭が気になるのって気のせいじゃなかったんだ…
気のせいじゃないよ。数字の上でも、おいしさの目安より塩素は多めなんだ。でも、それを減らす方法はちゃんとあるから安心して!
夏の水温は20℃を超えていた
ここが、この章のもう1つの発見です。
横浜市は、蛇口の水温も毎月測って公表しています。
令和7年度(2025年度)に公表された180回ぶんを集計すると、平均は18.2℃、いちばん低いときで6.8℃、いちばん高いときで30.3℃でした。
*出典:横浜市水道局「水質検査結果(給水栓)」令和7年度分をこのブログで集計(2026年8月21日確認)
「おいしい水の要件」は20℃以下なので、年間の平均で見れば要件の中に入っています。
ただし180回のうち63回は、20℃を超えていました。
割合にすると35.0%で、夏場だけ「なんだかまずい」と感じるのは気のせいではないということです。
そして、ここからが朗報です。
神奈川県企業局は「おいしい水について」のページで、こう説明しています。
「水質要件では20℃以下となっていますが、15℃以下がおいしさの適温といわれています」(神奈川県企業局「おいしい水について」)
*出典:神奈川県企業局「おいしい水について」(2026年8月21日確認)
7項目のうち水温は、冷蔵庫に入れるだけで自分で動かせる数字です。
夏だけまずく感じるの、気のせいじゃなかったんだ!
そう、数字にちゃんと出てるよ。しかも水温は冷蔵庫で自分で下げられるから、いちばん手を打ちやすいところなんだ!
においを減らす具体的な方法は、この記事の後半でまとめています。
横浜市の水道水が「まずい」「かび臭い」と感じるときの原因
ここまで見てきたように、横浜の水道水そのものは、きびしい検査を通った水です。
それでも「夏場、なんだかかび臭い」「味が気になる」と感じることがあるのも事実です。
じつは横浜市も、この点については正直に向き合っています。
ここからは、①水源のかび臭 ②市の対応 ③建物の貯水槽 ④カルキ臭とぬるさ の4つに分けて見ていきます。
令和7年度の夏、かび臭のもとが増えていた
まず、いちばん新しい一次情報からお伝えします。
横浜市水道局の「水質試験年報 令和7年度 第76集」には、相模湖を水源とする西谷浄水場について、こう書かれています。
「令和7年度は原水において、夏季に、かび臭物質であるジェオスミンを産生する藍藻類(発臭性アナベナ)が増殖し、過去最大であった平成25年度に迫るジェオスミン濃度上昇となった。凝集剤のポリ塩化アルミニウム及び粉末活性炭の注入量を増加させ対応した。」(横浜市水道局 水質試験年報 令和7年度 第76集)
*出典:横浜市水道局「水質試験年報 令和7年度 第76集」(2026年8月21日確認)
「ジェオスミン」は、かび臭のもとになる物質です。
この年、粉末活性炭を注入した日数は、西谷浄水場で175日、そのうちかび臭物質への対策が106日間でした。
小雀浄水場は126日で、そのうちかび臭物質への対策が68日間でした。
*出典:同上(2026年8月21日確認)
西谷浄水場は、かび臭のためだけでも1年のうち約3か月半、活性炭を入れ続けていたことになります。
なお、かび臭への対応は相模湖系だけの話ではありません。
年報によると、道志川を水源とする川井浄水場のルートでも、かび臭物質対策として青山で131日、麻溝で37日、活性炭が注入されています。
「きれいな道志川の水」というイメージとは逆に、かび臭対策の注入日数はむしろ多いということです。
*出典:同上(2026年8月21日確認)
では、蛇口に届いた水はどうだったのでしょうか。
かび臭のもとであるジェオスミンと2-MIBは、蛇口の検査でどちらも最高0.000004mg/Lで、基準の0.00001mg/Lを下回っていました。
*出典:同上(2026年8月21日確認)
そして味と臭気は、令和7年度の検査で一度も異常が記録されていません。
水源ではかび臭のもとが増えた年でしたが、市はその都度対応し、蛇口の水は基準を下回っていた、ということです。
えっ、去年の夏ってそんなことになってたの!?
水源ではね。でも浄水場で活性炭を入れて手を打ってて、蛇口に届く水は基準の中に収まってたんだ。市が自分の年報にそう書いてるよ!
なお、この年報の記述は西谷浄水場についてのものですが、1つの区が2色以上に塗り分けられている場所もあり、蛇口で測ったジェオスミンはいちばん高いところでも基準を下回っていました。
ですので「◯◯区は相模湖の水だからかび臭い」といった読み方はできません。
横浜市も認める「夏場のかび臭」への対応
数字だけでなく、市民の声への回答も残っています。
横浜市の「市民の声」には、2025年9月受付でこんな意見が公開されています。
「水道水がまずく、特に夏場に『かび臭さ』を感じます。」(横浜市「市民の声」水道水の味を改善してください)
この記事にたどり着いた人の検索の言葉と、ほとんど同じです。
これに対して、横浜市水道局はこう回答しています。
「特に夏場は、水源で藻類や微生物の増殖が増えることで、かび臭や生臭さが発生することがあり、水道水においてもご指摘のような「かび臭さ」が感じられる場合があります。それに対しては、活性炭によって臭気成分を除去するなど、水源の水質状況に合わせた浄水処理を行っています。今後も、水源水質の変化を注視しながら適切に対応していきます。」(横浜市「市民の声」への回答)
*出典:横浜市「市民の声:水道水の味を改善してください」(公表内容基準日2025年9月18日・2026年8月21日確認)
ページには「※上記の内容はすべて公表内容基準日時点のものであり、現在とは異なる場合があります。」という但し書きも添えられています。
横浜は「昔まずかった」という過去の話ではなく、今も夏場のかび臭に向き合い続けている、というのが正直なところです。
建物の貯水槽や給水方式
3つ目は、マンションやアパートの貯水槽(受水槽)です。
建物によっては、水道の水をいったんタンクにためてから各部屋に送る「受水槽方式」が使われています。
このタンクの管理は建物の所有者・管理者の担当なので、掃除が行き届いていないと水の味に影響することがあります。
横浜市によると、有効容量が10立方メートルを超える大きな貯水槽(簡易専用水道)は、年1回以上の清掃と検査が義務づけられています。
*出典:横浜市「受水槽の衛生管理に関する情報」(2026年8月21日確認)
不安なときは、建物の管理会社や大家さんに「貯水槽の清掃・検査はしていますか?」と聞いてみると安心です。
カルキ臭やぬるさが気になるとき
4つ目は、カルキ臭(塩素のにおい)や、水がぬるいことです。
水道水には、蛇口に届くまで雑菌が増えないように塩素が入っています。
「おいしい水の要件」の章で見たとおり、横浜市の蛇口の残留塩素は令和7年度の平均で0.61mg/Lでした。
これは安全のために入れている成分で、法律でも下限が決められています。
ただし「おいしい水の要件」が示す0.4mg/L以下よりは多いので、においが気になる人がいるのは自然なことです。
また、水はぬるいとにおいを感じやすくなるため、「まずい」と感じる一因になりがちです。
浄水型ウォーターサーバーの水がまずいと感じる理由と対処法は、別の記事でまとめています。
▶ 浄水型ウォーターサーバーがまずいと感じる理由|公式の対処法つき
初めて「浄水器の水」が「そのまま」を上回った
ここまでは水そのものの数字の話でした。
最後に、横浜市民が実際にどうやって水を飲んでいるのかを見ておきます。
横浜市は「横浜の水道に関する意識調査」を行っていて、令和7年度(2025年度)の結果を公表しています。
市内に住む18歳以上の4,000人を住民基本台帳から無作為に選んで郵送で行い、令和7年(2025年)9月1日から16日に実施、有効回答は1,550標本(38.8%)でした。
*出典:横浜市水道局「横浜の水道に関する意識調査」令和7年度【市民】報告書(2026年8月21日確認)
結果を、前回(令和4年度)と並べたのが次の表です。
項目 | 令和7年度 | 前回(令和4年度) |
|---|---|---|
浄水器をとおさずに水道水をそのまま飲む(冷やして、または沸かして飲む場合を含む) | 33.5% | 36.1% |
浄水器をとおした水を飲む | 36.6% | 32.1% |
上の2つの合計(水道水を飲んでいる) | 70.1% | 68.2% |
市販のペットボトルの水 | 17.3% | 19.5% |
ウォーターサーバーの水 | 5.2% | 5.0% |
水道水を「安全」「どちらかといえば安全」と答えた合計 | 96.0% | 94.4% |
水道事業に「満足」「どちらかといえば満足」の合計 | 93.4% | 88.4% |
*出典:同上(2026年8月21日確認)
記者発表資料に「浄水器が最多」と書かれた
この調査で、初めて起きたことがあります。
市の記者発表資料には、こう書かれています。
「令和4年度までは『浄水器をとおさずに水道水をそのまま飲む(冷やして、または沸かして飲む場合を含む)』と回答した割合が最も高くなっていましたが、令和7年度では『浄水器をとおした水を飲む』と回答した割合が最も高くなっています。」(横浜市「令和7年度 横浜の水道に関する意識調査」)
*出典:同上ページに掲載されている記者発表資料(2026年8月21日確認)
選択肢の名前が長いので、この記事では以降「そのまま飲む」と短く書きます。
ただし、ここは冷静に読みたいところです。
33.5%と36.6%の差は3.1ポイントで、1,550人に聞いた調査としては大きな差とは言い切れません。
ですので「劇的に逆転した」とは書きません。大事なのは、単年の順位より長い目で見た変化です。
「そのまま飲む」は少しずつ減っている
「浄水器をとおさずに水道水をそのまま飲む」と答えた人の割合を、過去の調査から並べてみます。
- 平成17年度 … 40.6%
- 平成20年度 … 46.0%
- 平成23年度 … 42.1%
- 平成26年度 … 39.2%
- 平成30年度 … 37.1%
- 令和4年度 … 36.1%
- 令和7年度 … 33.5%
*出典:同上(2026年8月21日確認)
1回ごとの差は小さいのですが、平成20年度をピークに、少しずつ下がっているのが分かります。
なお報告書の注記によると、この選択肢には平成17年度以降の「そのまま飲む」と「一度沸かしてから飲む」の2つが含まれるため、並べて比べられるのは平成17年度からです。
*出典:横浜市水道局「横浜の水道に関する意識調査」令和7年度【市民】報告書 図表30 注1(2026年8月21日確認)
96.0%が「概ね安全」と感じている
ここが、この章でいちばん大事な数字です。
同じ調査で「安全だと思う」と答えた人は46.2%、「どちらかといえば安全だと思う」と答えた人は49.8%で、合わせて96.0%でした。
前回(令和4年度)の合計94.4%より増えています。
*出典:同上(2026年8月21日確認)
水道事業についても、「満足」が40.2%、「どちらかといえば満足」と合わせて93.4%でした。
前回の88.4%から増えています。
つまり、浄水器を使う人が増えたことを「横浜の水道水が危なくなった」という意味に読むことはできません。
安全性の評価は、むしろ上がっているからです。
浄水器をとおすかどうかは、においや口当たりの好み、そしてどこまで手間をかけたいかの話だと考えるほうが、この数字には合っています。
なお、そのまま飲む人と浄水器をとおして飲む人を足すと70.1%で、横浜市民の7割は何らかの形で水道水を飲んでいることになります。
浄水器のほうが多いって聞くと、水道水そのままだと損してる気がしちゃう…
そこは気にしなくて大丈夫。「安全」「どちらかといえば安全」って答えた人は、合わせて96.0%まで増えてるんだ。浄水器は「もっと好みの味にしたい」って人の選択肢だよ!
「近代水道発祥の地」横浜と、伝説の真相
結論から言うと、横浜は「日本の近代水道が最初に生まれた街」であり、その歴史は横浜市の公式データでしっかり裏づけられています。
その一方で、有名な「赤道を越えても腐らない」という伝説については、少し注意して読む必要があります。

▲横浜=近代水道発祥の地の歩み(出典:横浜市水道局の案内より/2026年8月21日確認)
1887年、日本で初めての近代水道
まず押さえておきたいのが、横浜は日本の近代水道が最初に生まれた街だということです。
横浜市水道局によると、日本の近代水道は1887年(明治20年)10月17日、イギリス人技師ヘンリー・スペンサー・パーマー氏の指導のもと、横浜に初めて創設されました。
*出典:横浜市水道局「近代水道創設記念日」(2026年8月21日確認)
きっかけは、開港後の横浜の水事情でした。
横浜市水道局は、開港後に人口が急増したこと、横浜は海を埋め立てて広げてきたため良質な水に恵まれず、ほとんどの井戸水は塩分を含んで飲み水に適さなかったことを説明しています。
このため神奈川県知事がパーマー氏を顧問に迎え、水道の建設が始まりました。
*出典:横浜市水道局「横浜水道のあゆみ(概要)」(2026年8月21日確認)
10月17日は今も「近代水道創設記念日」として、横浜市水道局が毎年PR活動を行っています。
横浜の水は、100年以上前から「安全な水を街に届ける」ために整えられてきた、という歴史があるわけです。
「赤道を越えても腐らない」伝説の出どころ
横浜の水を語るとき、必ずと言っていいほど出てくるのが「赤道を越えても腐らない水」という伝説です。
道志川の水がとてもきれいで、船の長い航海でも傷まなかった、という言い伝えです。
じつは、この言葉は横浜市水道局の公式ページにも出てきます。
市のペットボトル水「はまっ子どうし The Water」の紹介文に、「”赤道を越えても腐らない水”と評された歴史ある道志村の水を100%使用。」と書かれています。
*出典:横浜市水道局「『はまっ子どうし The Water』について」(2026年8月21日確認)
ただし「評された」という伝聞の形で、誰がいつそう評したのかを示す資料は見つけられませんでした。
道志村役場の公式サイトにも、同じ言い伝えが載っています。
「水源涵養林は、世界の船乗りたちに『赤道を超えても腐らない水』と賞賛された道志川の水を私たち横浜市民に安定して送りつづけるために、重要な役割を果たしてきました。」(道志村役場「道志村と横浜市」)
*出典:道志村役場「道志村と横浜市」(2026年8月21日確認)
さらに結論の章で見たとおり、横浜市が確保している水源の量で見ると、道志川は全体の約8.8%です。
ですので「横浜の水道水は、赤道を越えても腐らない道志川の水そのもの」と考えるのは、少し行きすぎです。
あくまで「横浜の水の歴史を語る、すてきな言い伝えのひとつ」として楽しむくらいが、ちょうどよい距離感だと思います。
横浜市も使ってる言葉なんだ!でも、誰が言ったかまでは分からないんだね
そう。市のページでも「評された」っていう伝え聞きの形なんだ。だからうちは「すてきな言い伝え」として紹介するね!
川井浄水場の「セラロッカ」
歴史だけでなく、今の横浜にも見どころがあります。
それが、川井浄水場のセラミック膜ろ過施設「セラロッカ」です。
横浜市水道局によると、セラロッカは2014年(平成26年)4月に稼働した、国内最大級のセラミック膜ろ過施設です。
*出典:横浜市水道局「川井浄水場 施設概要」(2026年8月21日確認)
細かい穴の空いたセラミックの膜に水を通すことで、濁りや病原生物をしっかり取り除くしくみです。
ここで1つ、正直な補足をしておきます。
横浜は、大阪市や東京都が使う「オゾン+活性炭」の高度浄水処理は導入していません。
市が案内している浄水処理の方式は、西谷・小雀浄水場が急速ろ過方式、川井浄水場が膜ろ過方式です。
*出典:横浜市水道局「浄水場の処理工程」(2026年8月21日確認)
セラミック膜ろ過は濁りや病原生物を取り除く技術で、かび臭を狙って除去する高度浄水処理とは目的が違います。
横浜はこの膜ろ過という別の武器で、水の安全を守っているというわけです。
横浜の水道水をおいしく飲むコツと選択肢
「おいしい水の要件」の章で見たとおり、蛇口で数字を照合できた5項目のうち、年間の平均で「おいしい水の要件」を外れていたのは残留塩素だけでした。
そして水温は、年平均では要件内でも、令和7年度は180回のうち63回が20℃を超えていました。
裏を返せば、カルキ臭と水温の2つに手を打てば、おいしさの目安にぐっと近づけられるということです。
水道水は検査を通っているとわかっても、「においだけは気になる」という人もいるはずです。
そこで、横浜の水道水をおいしく飲むコツを、お金のかからない順に紹介します。
まずは冷やす(0円)
いちばんラクでお金もかからないのが、冷やすことです。
神奈川県企業局は「おいしい水について」のページで、こう案内しています。
「おいしさの適温である10から15℃に冷やして飲んでください。」(神奈川県企業局「おいしい水について」)
*出典:神奈川県企業局「おいしい水について」(2026年8月21日確認)
同じ章で見たとおり、横浜の蛇口の水温は令和7年度の平均で18.2℃、いちばん高いときで30.3℃でした。
水道水をボトルに入れて冷蔵庫で冷やしておくだけで、この適温に近づけられるということです。
同じページには、においが気になるときの方法も書かれています。
「においが気になる方は、5分程度沸騰させた後、冷やすとさらにおいしく飲んでいただけます。ただし、沸かした後の水は法令で定められた残留塩素が除かれ、消毒効果が無くなっていますので、早めにお飲みください。」(神奈川県企業局「おいしい水について」)
*出典:同上(2026年8月21日確認)
沸かしてから冷やす場合は、消毒効果が無くなるので早めに飲みきる、というのが県の案内です。
浄水ポットを使う(月数百円)
もう少し手軽においしくしたいなら、浄水ポットがおすすめです。
水道水を通すだけでカルキ臭のもとをこし取ってくれるので、冷やす以外の手間もほとんどいりません。
費用はカートリッジ代くらいで、交換の頻度にもよりますが月数百円ほどが目安です。
一人暮らしがどんなふうに飲み水を用意しているのか、リアルな選択肢を知りたい人は、こちらの記事も参考になります。
▶ 一人暮らしの水どうしてる?4つの選択肢を月額実費で正直比較
浄水型ウォーターサーバーを使う
カートリッジ交換すら面倒で、冷水も温水もすぐ使いたいなら、浄水型ウォーターサーバーという選択肢もあります。
これは水道水をそそぐだけで、内蔵フィルターを通したきれいな水を冷水・温水で使えるタイプです。
ボトルを注文して運んだり、ゴミを出したりする手間がないのが特長です。
ただし本体の月額がかかるので、「水道水そのままで十分」な人には必ずしも必要ありません。
浄水型ウォーターサーバーが自分に合うかどうかを、料金を実費で比較して判断したい人は、次の記事でくわしく解説しています。
▶ 浄水型ウォーターサーバーのデメリット全部見せ|後悔しない選び方
まとめ:横浜市の水道水はそのまま飲める
横浜市で暮らす人が水道水をそのまま飲むことは、横浜市水道局の案内をふまえると問題ないと考えられます。
横浜市水道局の年報に「令和7年度は、全ての水質検査項目が水質基準に適合していた。」と書かれているからです。
硬度は令和7年度の60検体を集計して平均59mg/L、住む場所で45〜72mg/Lの幅があり、WHOの区分では「軟水」から「中硬水」の下のあたりにおさまっていました。
「おいしい水の要件」7項目のうち、蛇口で照合できた5項目で年平均が外れたのは残留塩素だけでした。
その残留塩素も、蛇口で0.1mg/L以上という法律の下限があるうえでの数字です。
水温は年平均18.2℃で要件内ですが、180回のうち63回は20℃を超えていました。
だからこそ、冷やすという0円の一手がいちばん効きます。
そして横浜は、日本で最初に近代水道が生まれた「発祥の地」です。
一方で「赤道を越えても腐らない」は誰がいつ評したのか分からず、道志川も市が確保している水源の量の約8.8%だけ、という正直な事実も見てきました。
夏場のかび臭についても、令和7年度は水源でかび臭のもとが増えた年でしたが、市は活性炭で対応し、蛇口の水は基準を下回っていました。
市民の意識調査では初めて「浄水器をとおした水」が「そのまま飲む」を上回りましたが、同じ調査で96.0%が水道水を概ね安全だと答えています。
これは安全の話ではなく、好みと手間の話です。
だから多くの一人暮らしは、水道水そのままか、月数百円の浄水ポットで十分です。
- ①水道水そのまま … 0円・においが気にならない人はこれでOK
- ②冷やす … 0円・県の案内する適温は10〜15℃(沸かした水は早めに飲みきる)
- ③浄水ポット … 月数百円・手間なくおいしくしたい人に
- ④浄水型ウォーターサーバー … コスパは要検討・冷水も温水も毎日使う人に
まずは今日、蛇口の水を冷蔵庫で冷やすところから試してみてください。
それだけで「横浜の水道水、意外といけるかも」と感じられるはずです。
横浜の水には、発祥の地としての長い歴史があるんだ。まずは水道水か浄水ポットで様子を見て、それでも夏のかび臭が気になったり、冷水・温水を毎日たっぷり使いたくなったら、サーバーのコスパだけ確認しておこう!
浄水型ウォーターサーバーが自分に必要か・不要かを、料金を実費で比較して判断したい人は、次の記事をどうぞ。
▶ 浄水型ウォーターサーバーのデメリット全部見せ|後悔しない選び方
おとなりの川崎市の水道水も検証しました。